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第24話

理由 写真には翔が写っている。手足を縛られて裸で! 翔の身体を何本もの手が触っている。ほかの写真にも翔の姿が写っていた。 「なんだよこれ!翔の傷はこういう事か!誰が…」写真に写る翔はあきらかに嫌がっている。無理やり身体をおもちゃにされたのか! 今日の翔の態度はこういう事か! 「ちくしょう絶対許さねえからな‼︎」コレを置いた奴は誰だ? 俺は写真を破りくずかごに捨てた。 寝ている翔のそばに行き頬を撫でてキスをした。 「お前の事は俺が守るから!安心しろ。そして早く良くなってくれ。」 まぶしい…僕は…。 「起きたか?具合はどうだ?身体…辛く無いか?」夏目が優しく頬に触れてくる。 「夏目…僕は…僕は…」途端に昨日のことが浮かんで涙がでてくる。 言わなきゃ…でも夏目に嫌われたくない! 次に続く言葉が出てこない…夏目は頬を撫でながら 「汗かいただろう。熱も下がったし風呂に入るか?」僕は頷いてベットから起き上がった。 「つぅ…」立ち上がろうとしてふらついてしまった。 そばにいた夏目がすかさず支えてくれた。 腰が痛い…お尻も引きつっているみたいに疼く。 「どうした?まだ調子悪いのか?」 「ちょっとふらついただけ、大丈夫。お風呂入りたい…」そう答えると夏目は少し黙ってから 「一緒に入ろう。」と言って僕を横抱きにしてバスルームに連れて行った。 一緒に入ったら身体の傷を見られてしまう。そんなのは絶対イヤ! 脱衣所で服を押さえて抵抗している僕に 「大丈夫だ。何を見ても驚かないし翔から離れないから。だから安心しろ!俺がそばにいたいいんだ。」 僕は夏目に抱かれながら頷いた。優しく服を脱がされてすぐにバスタオルで包まれた。 足元がおぼつかない僕を支えながら夏目も手早く全裸になった。 僕が目のやり場に困って俯いているとクスりと夏目が笑った。 夏目は腰にタオルを巻くとコレでいいか?と聞いてきた。僕は顔が熱くなるのを感じながら、夏目と一緒にバスルームに入った。 夏目は僕を抱えると湯船に入った。 「あっ、待って僕汚れてるから先に洗わないと…」 「大丈夫だよ、あとで俺が洗ってやるから今は湯に浸かって温まればいい。」夏目はにっこりと笑った。抱かれながら安心して身体からちからが抜けた。夏目のそばにいられるのがとても嬉しかった。

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