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第36話

翔の護衛 二人はいつもと変わりなく食事を済ませもうあとは寝るだけだった。 変な夢を見そうだと言う翔のお願いで今夜も翔のベットで一緒に寝ることにした。 「もっとこっちに来いよ。それじゃあ翔がベットから落ちるぞ!」恥ずかしそうに翔は榊に近ずいた。 榊はその身体を抱き上げて自分の上に乗りかからせた。 「重くないの?」翔の問いに全然!と答えて背中をさすりながら、眠りを促した。 翔が寝入ったのを確認して、榊はベットから抜け出した。 翔はよく眠っている。 榊は携帯で一人の人物に連絡を入れた。 竜崎誠二(りゅうざき せいじ)榊の中学時代からの知り合いだ。 俺一人では翔の守りは難しい…誠二が手伝ってくれれば安全なんだが…相談だけでもしてみるか。誠二は喧嘩も強いしこういう卑劣な事は嫌いだから、手を貸してくれるはず。 榊は寝ている翔を起こさないように静かに廊下に出た。 点呼も終わっている寮の中は静かなもんだった。 あまり廊下をウロウロしていると寮母に叱られるから用事のない生徒は部屋から出てこない。 誠二の部屋は確かこの辺りのはず、静かに様子を伺っていると一つのドアが静かに開いた。 中から誠二が顔を出す。声を出さずに目線だけでこっちだと言っている。 後ろからついていくと一つ部屋からうっすらと明かりが漏れていた。 小さい電気のついた給湯室だ。 中に入ると部屋に鍵をかけた。 「手伝って欲しいって何?厄介ごとはゴメンだ。」 誠二のはっきりした低い声が響く。 「すまん、厄介ごとだ。 お前に斎藤翔の護衛を頼みたいんだ。」 「何?護衛って?斎藤ってお前の探していた奴か?確か同室だよな? もっと詳しく話せよ!」

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