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第54話
部屋に戻るとドアの隙間にメモが挟まっていた。
『連絡してくれ 誠二』
「そういえば誠二も心配していたな、あいつにも話さないとな。 翔、ココアでも飲むか? 甘いの好きだろ」
榊はいつもどうりの口調で翔に話しかけた。 翔は鼻をすすりながら頷いた。
「飲む…夏目と一緒に飲む…。」
榊はにっこり笑って電気ケトルに水を入れた。 カップにココアを入れてお湯が沸く迄翔のそばに腰をおろした。
「翔、本当に何もされて無いんだよな?怪我とかしてないか?」
榊は必要以上に翔の心配をしているように、翔の目には写った。
「大丈夫だよ、どこも怪我してないよ。なんか変だよ夏目どうかしたの?」
榊は、昼間聞いた竜崎の話を翔に話した。
「えっ、じゃあ今日の呼び出しはそのせいなの? あの三年の先輩は誰だったのかなぁ? 名前を聞くのを忘れた…」
「大丈夫、今から誠二に頼んでくるよ。相手の顔は写メしてあるからすぐにわかると思う。」
「えっいつの間に…ごめんまた夏目達には迷惑かけちゃう…」
俯く翔の頬を撫で榊は触れるだけのキスをした。
「迷惑だなんて思ってない。好きな相手に危害を加える奴は許せない。」
榊は翔をベットに押し倒すと先ほどとは違い深いキスをした。 翔は榊から受けるキスに身体が反応してしまい無意識に腰を榊に押し付けていた。 翔の仕草に思わず榊は手を翔の腰に回した。 その時かけていたケトルがお湯が沸いた事を知らせた。
「残念、今はここまでだな! 続きはまた今度、ココアにしようか。」
榊の言葉に翔は少し残念な気持ちとホッとした気持ちと半々だった。
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