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第60話

翔は湯の中で一息ついた。 「ふぅ…気持ち良い、ありがと夏目」 翔を抱いて湯船に浸かっている榊にお礼を言った。 榊は翔を背中から抱いて湯に浸かっている。 二人で入るには少し狭いが、翔一人だとまだ力が入らなかったから後ろから支える形になった。 「痛いとこはないか?」 心配性の榊がさっきから何度もこの質問をしている。 「ふふっ、夏目は心配性だなぁ、大丈夫だよ。 身体は怠いけどもうどこも痛くないよ」 身体を榊の胸にもたれさせて翔は笑った。 その答えに榊もやっと安心した。 「こんな時に話す内容じゃないんだが…今後翔は一人で行動するな。今日の事は俺が悪かった。お前を一人にしたのは俺だからな…」 翔は榊の胸から身体を起こすと榊に向き直った。 「違うよ!今日の事は僕が悪いんだよ!いっくら夏目に連絡が取れなかったとしても行くべきじゃ無かったんだ。だから夏目のせいじゃないよ」 榊はぎゅっと翔を抱きしめため息混じりに囁いた。 「ごめんな…怖い思いさせて…」 翔も首を振りながら榊に回した腕に力を込めた。 身体を流して二人はバスルームをあとにした、もちろん翔の中は榊が責任を持って綺麗にした。 乱れたシーツは榊が新しいものに取り替えてくれてさらりとしている。 「あの…僕…今夜夏目と寝てもいいかなぁ?」 もじもじとしている翔を見て榊はクスクスと笑った。 「こっちにおいで、一緒に寝よう」 そう言うと肌掛けをめくって笑った榊のベットに翔は身体を横たえた。 「あったかい…おやすみ夏目…」 「おやすみ、翔」 榊は翔の額に軽いキスをした。

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