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第65話
翔が課題を頑張っている間榊は三年生の階に居た。 もしかしたら昨日の奴に会うかも?そんな事を考えていた。 相手が何を考えているかわからないが、翔にちょっかいをかけて来るやつを見過ごせない。 ここでそいつに会えば何かわかるかも知れないし、会えなくても別に良かった。 自分がただじっとして居られなかっただけなんだから。
あまりきょろきょろしずに、ゆっくりと廊下を進んで行った。 バタバタと三年が行き交っているなか一年がウロウロしていれば目立つ榊はそれが狙いだった。
『誰か仕掛けてくれれば簡単なんだが…』
そんな事を考えて歩いていると、背後から腕を掴まれた。 警戒して振り向くとムスっとした竜崎が立って居た。
「何してるんだよ!こっちに来い!」
そのまま廊下を進み一年の階まで引っ張られた。
「で、お前は何をして居たんだよ!夏目」
「何って偵察だよ!お前が声をかけてきたのは想定外だったけどな」
「まさか、向こうから近付いて来るのを待ってたのか? ほんと斎藤の事になるとアホだな!何のために俺が調べてると思ってるんだ。」
竜崎は榊を睨むとため息をついた。
「で、斎藤は今一人か? 平気なのか?」
「あぁ、部屋で課題をやってるよ。そんなに俺は変な行動だったか?」
「声をかけたくなる位にはな、ここは俺に任せて戻れよ」
竜崎に促されて榊は翔の待つ部屋に戻った。
部屋に入ると翔が難しい顔をして課題に向かっていた。
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