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第67話

食堂に着くと榊は周りを見渡した。 例の三年が居ないか探してみたが大丈夫のようだ。 食堂は食事の時間は決まっているが席や学年は決まっていない。もしかして鉢合わせては翔が落ち着かないと思っていたがその心配は今のところないようだ。 「夏目〜今日の献立は酢豚なんだって!僕あの中に入ってるパイナップル好きなんだよね」 翔はご機嫌でトレイを持って配膳の列に並んでいる。 『翔はあまり三年の事は気にしてないのか? それとも…』 「俺は酢豚のパインは苦手だよ。おかずにフルーツなんて、翔にやるよ」 榊は適当な席に着くと翔のお皿にパインを移した。 「じゃあ、パイン三個と肉一個と交換だ」 そういうと翔の皿から肉を持っていった。 「え〜ズルイ!そんな事言ってないだろ、肉は数が決まってるのに!」 翔の訴えなんか聞きもせず榊は素早く口の中に豚肉を頬張った。 「ほう、あうあ」 「なんて言ってるかわからないよ!」 口の中を空にするとにっこりと笑って 「もう、食べたって言ったんだよ、ほら大好きなパインどうぞ」 榊は翔の皿からパイナップルを一つ箸でつまむと翔の口元に差し出した。 「いいよ!自分で食べれるよ」 それでも榊は箸を差し出している。翔は観念して周りを見渡したがコッチを気にしている人はいないようだ。 「あーん、ほら早くしないと誰かに見られるぞ」 榊の言葉に翔はパイナップルを口に入れた。 「美味しいです」 俯いて答えた。 「おい、何やってるんだよ!」 声がして慌てて翔は顔を上げた。 そこには不機嫌そうな竜崎が立っていた。 「何って楽しく食事だよ、なぁ翔」 榊はまた俯いてしまった翔に声をかけた。 竜崎は榊の隣にトレイを置くとため息をつきながら座った。 「少しはおとなしくしてろよ。まだ三年の事がかたずいてないんだ、誰が見てるかわからないんだぞ。」 榊は、わかってるってと答えてまた食事に戻った。 「あ、あの、竜崎君、いろいろ調べてくれてありがとう。でも僕なんかの為に危ない事はしないでよ」 か細い声で翔が声をかけた。 「俺は別にお前の為にやってるんじゃないしドジでも無いからそんなヘマはしない」 『 ドジ…ヘマ…』の言葉に落ち込んで翔は落ち込んでしまった。 「僕…」 「そんな事はいいから早く食え」 竜崎に言われて翔は箸を取った。

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