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第68話
榊と竜崎が話している中、翔は落ち込みながらも大好きな酢豚を食べた。
「パイナップル…美味しいな」
自分に言い聞かせるように黙々と食事をしている翔を見て竜崎が声をかけた。
「さっきいった事は気にするな、この事は俺が好きでやっている事だし危ない事はしていない。 斎藤は自分の身を守る事だけ考えろ。 この学園でまだ半年しか経ってないのにいろいろ巻き込まれすぎなんだから」
翔はお礼を言ってまた食事に向き直った。 竜崎の言葉にさっきまでの落ち込みは少し浮上した。 榊は意外な竜崎の一面を見て軽く面食らった。
「誠二、お前優しくなったなぁ」
今度は竜崎が箸を置いた。
「夏目は目が悪くなったんじゃないのか?どこを見たらそうなるんだか…お前も早く食え!」
そんなやりとりを見て翔は竜崎の顔が赤くなってるのに気ついた。
『もしかして…やっぱり…竜崎君は夏目が好きとか?』
「翔、またなんか考えてるだろ! お前とは今夜よ〜く話し合わないとな」
そんなことを言われて今度は翔が顔を赤くした。
三人は食事を終えると一緒に食堂を出た。
「ともかく、これからは俺が調べるから夏目は斎藤から目を離すなよ。斎藤は一人で行動するな!何度も同じことを言わすなよ。」
「お前はお母さんか!わかってるよ!後は頼んだぞ。」
榊の嫌味に頷くと部屋に入っていた。
「俺たちも戻るぞ。話し合いもあるからな!」
榊の言葉に翔はまた顔を赤くしながら
「分かってます」
とだけ返事をした。
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