2 / 40
第2話
どうしたい? 俺がお前をどうしたいかって?
そんなの決まってる。身体も中身も無茶苦茶にして、俺以外見えないようにして。
でもそうなれば、お前の魅力は消え去るか?
答える事が出来ないまま、きつく抱き締め、頬を摺り寄せると。
「むしろ、どうにかされてーのかもな……」
耳元で囁いた。
「……ふぅん……」
囁かれた言葉と抱きしめられ頬をすりよせる。猫のような仕草に頬が緩む。
はやく、はやく、欲をぶつければいいのに。
「甘えただなぁ」
クスクスと笑って背中を撫でながら足で腰をホールドする。
「うるせぇなぁ……喋れなくしてやろうか」
上半身を少し持ち上げ、目と目を合わせると、お前はまた俺を挑発する。今度はその熱い視線で。
「キスで? 別に良いけど」
紅い唇をペロリと舐める。
「バーカ、違うよ……」
首筋に舌を這わせ、指で肋骨をなぞると。腰に当てられた脚が、微かに震えた。
ゾクゾクと駆け抜ける快楽に腰がうねる。
「ッァ……ん……っ」
思わずこぼれる声の甘さ。
これで気づかないのか。と思うところだ。
「……っ」
イキそうなのか息をつめる表情。射殺しそうな視線にスイッチが入ったことを理解した。
参ったな、また挑発された。今度はその細い声で。
お前は俺を狂わせたいのか?
理性から欲望にスイッチが切り替わる。きっと俺からお前の身体への眼差しは、鋭い牙のようになっているだろう。
ごくり、と息を飲んで、自身の激動を寸前で止めると、舐める舌を首筋から胸元に動かした。
舐めて転がして潰されて。
ピリピリと腰に電流が流れる。
ゆっくりと、ねっとりと舐められる赤い舌が視界を犯す。
余裕はどちらもない。
鋭い牙のような視線の強さに溺れる。
「は、やく……っ」
ともだちにシェアしよう!