7 / 241

2-再会キタコレ!

「コーイチ、遅かったじゃん?」 「……」 「てか何かあった? てかタイツびりびりじゃね!?」 「ッ……の、野良犬にやられた」 「え、野良犬が? 女子高に? いたの? なにそれこわッッッ!!」 野良犬っていうか、狂犬っていうか、むしろ狼っていうか。 『とりあえず連絡先教えろ、佐藤』 狼な体育教師に逆らえなくて、俺、連絡先、教えちゃいました。 LINE交換しちゃいました。 合コンかっっ。 ギリ汚さずに済んだセーラー服とカーディガンとシュシュをぽかーんな友達に返して、タイツ代払おうとしたら「ねーちゃんもう履かないからいーよ」と辞退されたから、拝んどいて。 家に帰って。 もう一度LINEを開いてみた。 あ、名前、緒方(おがた)だって。 下の名前は登録されてない……か。 プロフ画像もホームも特に設定なし、味気なっ。 かなり……デカかったよな? 大人ってみんなあーなの? 違うよね? 包茎さんだっているもんね? ピロリーン 「うぎゃッ」 思わず悲鳴を上げてしまった。 スマホに表示されたメッセージ。 このタイミングでまさかのご本人、緒方から、だ。 どんな嗅覚してんだよ、怖ぇよ……、……。 確認したメッセージ内容に俺は釘づけになった。 <次の土曜の夜空けとけ>

ともだちにシェアしよう!