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2-再会キタコレ!
「コーイチ、遅かったじゃん?」
「……」
「てか何かあった? てかタイツびりびりじゃね!?」
「ッ……の、野良犬にやられた」
「え、野良犬が? 女子高に? いたの? なにそれこわッッッ!!」
野良犬っていうか、狂犬っていうか、むしろ狼っていうか。
『とりあえず連絡先教えろ、佐藤』
狼な体育教師に逆らえなくて、俺、連絡先、教えちゃいました。
LINE交換しちゃいました。
合コンかっっ。
ギリ汚さずに済んだセーラー服とカーディガンとシュシュをぽかーんな友達に返して、タイツ代払おうとしたら「ねーちゃんもう履かないからいーよ」と辞退されたから、拝んどいて。
家に帰って。
もう一度LINEを開いてみた。
あ、名前、緒方 だって。
下の名前は登録されてない……か。
プロフ画像もホームも特に設定なし、味気なっ。
かなり……デカかったよな?
大人ってみんなあーなの?
違うよね?
包茎さんだっているもんね?
ピロリーン
「うぎゃッ」
思わず悲鳴を上げてしまった。
スマホに表示されたメッセージ。
このタイミングでまさかのご本人、緒方から、だ。
どんな嗅覚してんだよ、怖ぇよ……、……。
確認したメッセージ内容に俺は釘づけになった。
<次の土曜の夜空けとけ>
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