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「やっ、ちょっと、待っ……!」
連れ込まれた先はラブホだった。
ぶっちゃけ初訪問です。
ていうか男とシたことないです。
血が好きなだけで、別に、男とHしたいなんて一度も思わなかったです。
今日、まで、は。
「本当に嫌なら途中で逃げれば済む話だろ」
後ろから抱きしめられて耳元で囁かれて。
その人の腕の中にいるんだって思うと爪先から頭の天辺まで溶けてしまいそうで。
「……ひぃ~ん」
「お前、名前は」
「あぅ……さ、佐藤(偽名)です」
「佐藤、で、下は」
「あぅ……えっとぉ……そのぉ」
「猿芝居やめろ、佐藤、てめぇ男だろうが」
むにゅっ!
「やぁんっ」
「体育教師なめるんじゃねぇ、男体と女体の区別なんざすぐつくんだよ」
「うそぉ……でも、じゃあ、なんで……?」
「お前、名前は」
「……コーイチ……」
名前を伝えた途端、ぐるりと体の向きを変えられた。
鋭い双眸がじっと俺を見つめてくる。
「俺は巽だ、コーイチ」
やばい、俺まで見つめてたら催眠術発動する……!
咄嗟に目を瞑ったら、キス、された。
違う、そーいう意味で目ぇ瞑ったんじゃ、ない、よ……。
でも、もー、そーいうことにしとくね、巽さん。
唇を割って滑り込んできた巽さんの舌が口のなかでやらしく動き回る。
腰を抱き寄せられてがっちりホールド、絡みつく筋張った両腕。
吐息が交差する。
あっという間に唇がびちょびちょになっていく。
「んんぅ……っんっ……んっ」
どうしよ。
キスだけでいきそーだ。
一気にアソコが硬くなっちゃって「みんな釘づけ★太腿チラ見せ激ヤバたん★ミニミニスカート」の下で勃っちゃう始末。
なにこれ、えっろいキス、こんなん知らねー。
もっと知りたい。
もっと俺に教えて、巽さん。
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