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34-パラレル番外編★脱未成年女装男子!!

「高校時代は赤点ばかりとってたのにな」 「その節はテスト勉強見てもらってお世話になりました」 「そんなお前でも未成年卒業できるモンなんだな」 「そーなんだよ、巽さぁん、俺、相っ当なおばかだから? 未成年卒業できるかな~って不安で不安で、って、コラ、誰でも卒業できるわッ」 「肉のおかわりいるか」 「めちゃくちゃいる」 俺、二十歳になりました。 いつもみたいに巽に焼肉奢ってもらってます、上カルビ焼いてもらってます、だって俺が焼くより巽が焼いた方がおいしーもん、カルビに限らずソーセージでも玉ねぎでもピーマンでも。 「クッパも食いたい」 「米は締めでいいだろ」 「じゃあビビンバ」 「それも米だろうが」 俺のお肉焼いてる巽かっけぇ~、お肉食う巽もかっけぇ~、わかめスープ飲む巽もかっけぇ~。 「バイトの方はどうだ」 「楽しい。やり甲斐ある。勧めたアイテム買われるとモチベあがる」 「学校は」 「今、十年後に流行するファッションについてディスカッションしてる。楽しい」 「クッパ食うか」 「めちゃくちゃ食う」 高校卒業後はアパレル業界進むのに有利な専門学校入ってセレクトショップのバイトも始めた。 俺、変わったかな? 女装は続けてっしバイトで給料もらえるようになっても安いコスメ買ってっしバーゲン大好きだし、あんま変わってねーかな? 「ヒレ食いてぇな」 うん、巽は変わってない、断じて男前、とびきり自慢の肉食彼氏だよ、デヘヘ! 「おかえり、巽さん」 七月上旬、二十歳の誕生日を祝ってもらって、それから数週間後の土曜日。 お先にウチにお邪魔して待ち構えていた俺に巽はちょっとびっくり顔。 「お前、それは」 「ドンキでまとめて買ってきた。すげー重たかったよ、バッグの底破れっかと思った」 「ビールにチューハイにワインに焼酎、飲兵衛デビューでもするつもりか」 「乾杯しよ。乾杯しよ。乾杯しよ」 「ちょっと待て、シャワー浴びてくるから」 バスケの部活後で浴室に向かおうとした巽、汗かいたその背中に俺は抱きついた。 「早く早く早く早く」

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