「た……っ巽さ……！」 おうちに着くなり、俺、巽にベッドへ即お持ち帰りされた。 どさっと寝かされたかと思ったら、巽がすぐ真上にやってきて、首筋とか耳元、いっぱいキスされた。 ちゅっちゅって、音が、やらしー音が鼓膜にもろに響いて、下半身がぞくぞく。 密着してきた巽の体温に心臓がバクバクバクバク。 このまま一気に流れ込みたい。 巽とシまくりたい。 ああっ！　だけどっ！　今の俺っ！ 汗くさいんですーーーー！！ 「ままままっ待って待って、シャワー浴びたいっ！！」 俺の首筋に顔を埋めていた巽が視線を上げた、あ、「バカが」って言いたそうな顔してる。 「てめぇ、この流れでそれほざくか、コーイチ」 「だ、だってぇ……くさいもん、俺」 「バカが」 「うっ」 「気にならねぇよ」 ううん、巽が気にしなくても俺が気にするの、俺は巽のにおい好きだから全然ウェルカムだけど、俺の場合はだめなの。 たとえ夏真っ盛りだろうとあせくさい女装男子なんてあっちゃだめなんだよぉ！！！！ 「……シャワー浴びるからちょっと待っててください」 譲らない俺に巽は舌打ち一つ。 そして、いきなり。 「わぁぁっ！？」 ふわひら花柄ワンピの俺を肩に担ぎ上げた、うわっぱんつ見えるっ、今さらだけどこの構図でぱんちらは恥ずかしい！！ ていうかなにごと！？ まさか俺のこと外に放り投げるつもりじゃないよね、巽！？　 「たっ巽さっなにっちょっとっえっえっ？」 巽はもちろん俺を外に放り投げるような真似はしなかった。 明かりをつけたバスルームに入り、裸足の俺をタイル上にぺたっと下ろすと。 シャワー全開。 え、なにこれ、いじめ？ 体育教師による年下恋人へのいじめ？