82 / 241

18-2

「男から出るなんて話、聞いたことねぇぞ」 「びょ、病気かなぁ?」 「さぁな。孕み男子ってのが極少数ながらもいるって話は聞くけどな」 「はらみ? お肉の?」 「……なんでもねぇ。にしても。いつから出るようになったんだ。この間は一滴だって出なかったじゃねぇか」 この間、は、先週末のことだ、まーつまり最後にえっちした日です、ハイ。 「昨日の夜に初めて出た、です」 「昨夜かよ? どんなタイミングで。気づいたら服が濡れてたのか?」 「……えーっと……その」 「ヌいてる時か、その様子だと」 す、鋭い、この体育教師の前だと俺一生ウソつけないかも。 「つまり身体的に興奮すると出るわけか」 「……みたい」 「今は」 「ほぇっ?」 「今。出てねぇのか」 た、多分出てないよな、これ……そんな違和感ないし……てか今まで出たことなかったから自ずと把握できません! なに、おっぱいが漏れることってあんの!? 気づいたらシャツがグッショリでしたーとかあんの!? 「あるらしいぞ」 「えっ……あ、そーなんだぁ……へぇ……」 「見せろ」 「えっ?」 「お前から出るなんてこの目で見ないことには信じられねぇ」 確かにその通りだ。 ちなみに今日はファーつきモッズコートにチェックのネルシャツ、めちゃくちゃミニのデニムに黒ニーソ、合わせてきた。 ……な、何だろう。 ……妙に恥ずかしーんですけど。 ……いつも巽に脱がされてっから、自分から脱ぐって、あんまりねーから。 「俺に脱がされてぇのか、コーイチ」 「じ、自分で脱ぐし……!」 ぷち、ぷち、ぷち、ぷち。 ボタンを外す手が微妙に震えている。 巽にヒかれたらどうしよう。 男なのに、おっぱい出るなんて、ひ、非常識だし……(?) 好きで出してるわけじゃねーけど。 あれ、なんか、すげー怖くなってきた……。 「震え過ぎだろ、お前」 残り一つのボタン、なかなか外せなくて悪戦苦闘していたら、そばへやってきた巽が外してくれた。 「正直な」 「ほぇ……?」 「何寝惚けたこと抜かしてんだって呆れてたんだよ」 「……うん」 「でもな。今のお前を見て、わかった。本当のコトだってな。疑って悪かった」 ……た、た、巽ぃぃぃぃぃ……好きぃ……。

ともだちにシェアしよう!