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気が付けばよだれだらだら寝ていた。 「……あ、やべ」 うっわ、まだまだガキじゃん、未成年感丸出しじゃん、いやいや、ごはんの途中で寝るとか幼稚園児じゃん……俺、ダサ。 「う~……今何時……あれ、まだ十時か……ほえ……?」 あれ、いつの間にかワイン空になってる、うお、俺のチューハイも飲みかけだったハズがすっからかん……ぎょっ、焼酎も残りちょっとじゃん……ん、今さらだけどこの漢字って何て読むんだろ、むずい……ふわぁ、まだ頭ふわふわする……巽は……? 巽といっしょぐーぐーしたい……。 「どこ行こうとしてんだ、コーイチ」 あれ、これ窓じゃん、方向間違えてやんの、これがいわゆる酔っ払い状態ってやつっすかー……? 「うろうろすんな」 カーテンにしがみついてぼへーーーーっとしていたら、ひょいっと、抱き上げられた。 「あれ、巽ぃ」 「一時間以上放置しやがって。具合悪ぃのか」 「悪くなぃよ~……ふわふわしてっけど……ふわぁ~」 「まだ寝るなよ」 座椅子に座った巽のお膝に乗っけられて、後ろから抱きしめられて、ふわぁ~、クーラー効いてて、涼しくて、あったかくて、きもちい~。 「ふわぁ~~」 「ふわぁ、じゃねぇよ」 う、巽の声、くすぐったい、耳がゾクゾクする。 「酔ってんのか、コーイチ」

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