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体育館で三年生のライブが始まった。
まさかの女子デスボイス、立て続くシャウト、客の入りは上々らしく歓声も聞こえてくる。
「あ……っあ……っあ……っ」
体育館棟の片隅にあるロッカールームでは興奮さめやらぬ緒方に未だ捕まっているコーイチの姿があった。
今度はロッカーに両手を突いて踏ん張っているコーイチに後ろから密着した緒方。
一度の射精では満足できずにギンギンなペニスが黒ストッキング+女子ランジェリーに覆われた股座を挿入時並みの動きで行き来している。
お、緒方ってば……ちょっと……性欲に忠実過ぎじゃ……?
てか……コレ、えろ過ぎ……緒方のデカチンが、ぬるぬるって……俺の太腿の間行ったり来たり……タマまで刺激されちゃうんですけど……っ?
てか……緒方がすげーから……俺までつられて硬いまんま……。
こんなえろいこと知っちゃったら……ふつーにおなにーでいけなくなるかも、どーしてくれんだよ、緒方のえろばか……っ。
激熱ペニスで一心に股座を激コスコスされてコーイチはブルブルゾクゾクが止まらない。
「も、教室戻んないと……っ企画委員に怒られっ……あんっ……チンコぉ……チンコいい……っ」
理性と快楽の狭間で葛藤している女装男子が可愛くてえろくて仕方がない緒方は、とうとう、決心した。
ビリビリビリビリィッッ
コーイチの目がヒン剥かれた。
黒ストッキングを勢い任せに破り引き裂いた緒方に唖然となった。
障害物を取っ払ってコーイチの熱源の感触を無性に直に知りたくなって。
一言の伺いもなしに了解も得ずに破廉恥行為に出たクラスメートに絶句している女装男子のランジェリーをずり下ろす。
優良ペニスを童貞ペニスにダイレクトに擦りつける。
それだけでは気持ちがおさまらずに。
片手で二本まとめて。
暴走さながらに猛烈ガッツリしごき立てた。
「は、あ、あん……っっっ緒方……の……ばかぁっ……ストッキングやぶるなんて、ぇ……変態ぃっ……」
「すげぇぬるぬる、お前の」
「っ、っ……緒方のデカチンだって、すっごぃぬるぬる……っ……ひっ……胸揉むなぁっっ」
「ん……乳首かてぇ、ブラに擦れて勃ったのかよ」
「っ、っ、っ……つねんなぁ、いぢんなぁ、コリコリすんなぁ~~……っ」
どうしよ、緒方、なんか暴走してね?
ま、まさか、いきなり俺のおケツに突っ込んできたりとか……ないよね?
「なぁ、コーイチ…………………………挿入れてぇ」
「むっ……むりむりむりむりっ……まぢむりっこんなデカチン突っ込まれたらっ、っ、ひっっっっ!!」
引っ掛かったランジェリー越しにお尻の穴をなぞられてコーイチは……ぶわりと涙した。
「やだああああっっ!!俺のおケツしんじゃぅっっ!!デカチン絶対むりぃぃぃぃっっ!!!!」
ガチなる絶叫のおかげで挿入は免れたコーイチ。
「ニンニクチップにモヤシ炒めに煮玉子、チャーシュー、メンマ!」
「お前打ち上げ行って何か食ってきたんじゃねぇのかよ」
「ラーメンは別腹だもん!」
放課後、文化祭のファミレス打ち上げを途中退席し、部活帰りの緒方に約束通りラーメンをおごってもらった。
『緒方は打ち上げは?』
『体育祭で出たし、今回はもういい、お前は用事あるからって途中で抜け出してこい』
『っ……うんっ』
みんなに隠れてこっそりデートしてるみてー……って、べ、別に付き合ってねーし、ラーメンおごってもらってるだけだし!!
「か、替え玉いーや、その代わりコンビニでアイス!」
「ん」
日暮れも早くなり、すっかり夜の帳に包まれた街並み。
最寄りのコンビニへやってきたコーイチと緒方。
普段は購入できない金額高めのアイスコーナー前、どれにしようかと迷うコーイチの隣に緒方は立った。
セーラー服などとっくに脱ぎ捨ててメークも落とし、こざっぱりした普段通りのクラスメート。
どこからどう見ても男子高校生だ。
「なーなー、二つでもい? カップとバーのやつ、一個ずつでもい?」
顔を上げて目をキラキラさせて無防備感丸出しで尋ねてきたコーイチに。
緒方はちゅっとキスした。
「可愛かったからシたくなった」
今日一番びっくらこいて固まったコーイチに小さく笑いかける。
すると背後から。
「……そういうのは公共の場では控えろ、緒方」
「ぎゃ……っあ、阿南先生っ、っうぇぇぇっ、いつの間にっっ」
バスケ部の指導帰りにコンビニへ立ち寄って杏仁豆腐を買おうとしていた寡黙な阿南先生に淡々と注意されて、露骨にてんぱるコーイチ、特に動じるでもなく「ハイ」と短い返事を返した緒方なのだった。
「阿南先生にホモって思われたじゃんかぁ、どーすんだよぉ」
「俺とお前、そうじゃねぇの」
「え……? 俺とお前って……そう……なの?」
ほんとバカだな、コーイチ。
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