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巽はラブホのお風呂で素っ裸になった俺の体を念入りにチェックしてきた。
いつもの触り方と違う、お医者さんみたいな手つきであちこち触られたり、腕とか持ち上げられたりして、妙にくすぐったいというか。
ぬるま湯なのになんかのぼせそーだ。
こんなん、ますます焦らされるんですけど。
「だから、何もされてないって、巽さん」
「ああ」
頷きながらも巽はソフトに俺の全身をさわさわ、さわさわ。
「う~~っ」
「あんまり心配させんじゃねぇぞ」
「ううっ?」
「お前が思ってる以上にお前は周囲の関心引いてんだからな、コーイチ」
「? どーいう意味ですか、それ」
一緒にお風呂に入って、真後ろに座っている巽の顔を、俺はぐるんと見上げた。
「えろそうな女なんて聞くわけねぇだろ」
ちょっと濡れた前髪が目元にかかって、男前ぶりに磨きがかかっている巽、あ、かっけぇ、見惚れちゃう、動画で撮影して永久保存したい。
「茶髪で、一つに括って。細身で可愛いの見なかったか、手当たり次第そう聞きまくった」
あ。やば。
くっつきてぇ。
巽のこと、ぎゅーーーってしたい。
「巽さん、ほんと……ありがと、です」
真っ白なバスタブの中で体の向きを変えて、俺は、巽に抱きついた。
「絶体絶命な俺のこと、助けにきてくれて」
「助けて当たり前だ」
あーーーシたいーーー巽にいっぱいえっちなことしてもらいたいーーー。
「巽さん、俺ぇ……」
ぎゅっとしがみついて、上目遣いに精一杯、巽のこと誘ってみる、も、もうちょっとえろっぽい顔した方がいーのかな、って、それってどんな顔!?
「コーイチ」
巽の大きな手が俺の頭をゆっくり撫でた、よっしゃー、えろ仕掛け大成功、
「髪洗ってやる」
何ですかその変化球。
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