43 / 241

10-3

「痛っ!」 やたら荒っぽい巽のせいで窓におでこをぶつけた俺、痛くてつい声を上げたけど、巽は何にも言わずに。 俺の制服の中に手を突っ込んできた。 え、ちょっと待って、ちょっと待って、するの? これって本番いくやつ? 「た、巽さん?」 焦った俺の呼びかけにも巽は返事をしなかった。 最低限の形式上前戯だけ済ませると、もう、俺のなかに……。 しかも立ったまま……。 窓に両手、突かされて……。 「あっあっゃっっぁっっ……!」 うそうそうそうそ。 もう挿入ってきちゃった、そんで初っ端からペース早い、なにこれ、痛いし、ちょっと怖いんですけど、この巽! 「やだ……っ! 巽さ……っ見えちゃうってば……あと、痛い……! ここじゃなくてベッドに……っぅあん!」 シャツをべろんって捲り上げられたかと思うと、どっちの乳首も人差し指と親指でぎゅってされた。 そんで、首筋、強めにがぶってされた。 なにこのひと、ほんっと、ついていけない。 怒ってんのならそう言えばいーのに! 「いっ痛ぃぃ……っ痛いってばぁ……っひっく……うぇぇぇんっ」 あ、やば、泣いちゃった、俺、オトコノコなのに。 でもオトコノコでも怖いものは怖いんです。 「うう……っごめんなさ、ぃ……っ巽さっ、疲れてんのにっ、爆睡してごめんなさぃぃ~っ」 「なんで謝ってんだ、お前」

ともだちにシェアしよう!