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10-3
「痛っ!」
やたら荒っぽい巽のせいで窓におでこをぶつけた俺、痛くてつい声を上げたけど、巽は何にも言わずに。
俺の制服の中に手を突っ込んできた。
え、ちょっと待って、ちょっと待って、するの?
これって本番いくやつ?
「た、巽さん?」
焦った俺の呼びかけにも巽は返事をしなかった。
最低限の形式上前戯だけ済ませると、もう、俺のなかに……。
しかも立ったまま……。
窓に両手、突かされて……。
「あっあっゃっっぁっっ……!」
うそうそうそうそ。
もう挿入ってきちゃった、そんで初っ端からペース早い、なにこれ、痛いし、ちょっと怖いんですけど、この巽!
「やだ……っ! 巽さ……っ見えちゃうってば……あと、痛い……! ここじゃなくてベッドに……っぅあん!」
シャツをべろんって捲り上げられたかと思うと、どっちの乳首も人差し指と親指でぎゅってされた。
そんで、首筋、強めにがぶってされた。
なにこのひと、ほんっと、ついていけない。
怒ってんのならそう言えばいーのに!
「いっ痛ぃぃ……っ痛いってばぁ……っひっく……うぇぇぇんっ」
あ、やば、泣いちゃった、俺、オトコノコなのに。
でもオトコノコでも怖いものは怖いんです。
「うう……っごめんなさ、ぃ……っ巽さっ、疲れてんのにっ、爆睡してごめんなさぃぃ~っ」
「なんで謝ってんだ、お前」
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