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第5話

*** 半年前現れた転入生は持って生まれたようなカリスマ性であっという間に生徒たちの心を掴んだ。 傲慢、不遜。だけれど頭脳優秀で、人を惹きつけ、率いる力を持つ。 上に立つのが当然ばかりに、転入後すぐにあった生徒会役員選で生徒会長に立候補しーーその座についた。 時期生徒会長と目されていた生徒を副会長にして。 『お前は2番目がよく似合うぜ? なぁ、秋志』 幼少期、別離したーー弟は同じ顔に嘲笑を浮かべ双子の兄を見た。 『お前は俺には勝てねぇ』 それはまるで呪詛のように副会長の首に鎖となり巻きついて、そして、やはりーー。 ***

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