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三里の思惑にやっと気づいた阿南先生は淫乱生徒の誘いを受けて立つことにした。 自分を見上げる三里と視線を重ねて。 どちらからともなく唇も重ね合って。 温む舌先を密やかに繋げた。 「……ん……ふ、ぁ……」 唾液を捏ねる水音や三里の微かな声はチェーンソーなる凶器の振動音で見事に掻き消された。 阿南は薄目がちに淫乱生徒とキスを続ける。 グロテスクなシーンが繰り広げられているスクリーンのほの明かりに三里の頬がうっすら淡い光を帯びていた。 色白の肌がいつにもまして綺麗に見える。 衣擦れの音を立て、阿南は、姿勢を変えた。 もっとキスしやすくなるよう、正面から横に上体を捻って、三里に手を伸ばす。 ネイビーのセーター越しに胸を撫でた。 服越しに、強めに、掌で摩擦する。 「ふっ」 三里は女の子のように内股になって喉を詰まらせた。 唾液が一筋、下顎へ滴り落ちていく。 くちゅくちゅと唇を執拗に交えつつ、阿南はセーターとシャツの中へ手を滑り込ませた。 さらさらした肌をなぞって探り当てた乳首を乳輪ごと摘まむ。 「あ、ん」 三里はつい声を洩らした。 斧を振るう殺人鬼に追われている哀れな男の悲鳴で見事に掻き消される。 阿南が「声出すな」という目つきで一瞥すれば「わかりました」という表情で生徒はこくこく頷いた。 唾液を捏ね合うようなキスと共に乳首をいじり回す。 肌寒いくらいの館内、吐く息は熱に満ちて、互いの唇を火照らせていく。 阿南が大胆になるに従って三里はより内股になっていく。 〈せ、せんせぇ……〉 微かな囁き程度なら大丈夫だろうと判断し、阿南は、上映中のマナー違反を見逃してやった。 氾濫しかかっている口腔をぞんざいに掻き回すのと同時に、内股になっている太腿の隙間に片手を差し入れる。 視覚でもわかるほどに勃起していたペニスをズボン越しに撫で上げてやれば、三里は、阿南の手をさらにぎゅっと内腿で挟み込んできた。 〈足、開け、三里〉 阿南から耳元で命じられた三里は従順に股を開く。 阿南は片手で三里のベルトをカチャカチャ外し、ファスナーをジィィ…………と開く。 パンツをずり下ろせば生徒ペニスがぶるんと飛び出した。 恥ずかしがるどころか愛撫を強請るように見つめてきた三里に、阿南は、意味深に双眸を細めた。

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