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きっと経験があるんだろう。 映画館の暗闇の中、他の男に、平然とその身を許したに違いない。 ちりちりと胸の奥底を焦がす感情の名を知りたくもなく、無視を決め込み、阿南先生は淫乱生徒のペニスをしごき始めた。 「は……っ、んぅ」 三里は背もたれに背中を擦らせて唇を噛んだ。 縋るように肘掛をぎゅっと握り締め、内腿をぷるぷるさせ、先っぽに集中したピストンに感じまくっている。 上下愛撫に耽る傍ら、過敏にひくつく唇を犯していたら。 うっすら目を開いた三里がレンズ越しにとろんとした双眸で見上げてきた。 〈いっちゃぅ……せんせ……〉 〈……勝手にいけ〉 三里の先っぽを搾るようにしてしつこく擦り上げる。 カリから上の亀頭を五指で何遍もぐちゅぐちゅしごき立てる。 親指の爪先で浅く軽く尿道口を引っ掻く。 「ッッッ………………!!!!」 唇から直に伝わってきた痙攣。 三里の精液で掌が一気に濡れた。 「ぷ……っは、ぁ……は……っ」 唇を自由にしてやれば、唾液の糸がねっとり伝う先で三里は大きく息を吐き出した。 スクリーンがやたら真っ赤に染まっているように見えるが、もう、視線を向ける気にもなれない。 達したばかりでまだ落ち着いていない呼吸のまま、三里は、一寸の躊躇もなしに阿南の股座へ手を伸ばした。 自身のペニスを外気に露にされても阿南は特に注意するでもなく。 教師の放任をいいことに淫乱生徒はすでに昂ぶりつつあった肉棒にむしゃぶりついた。 〈はむ……っ先生の、いつもより硬いです〉 数少ない客が悲鳴行き交う血塗れな場面に見入っている中、後部座席の隅では淫らな水音がしばし密かに奏でられた。 マナー違反も甚だしい猥褻行為に溺れる教師と生徒。 喉奥まで咥え込み、おいしそうにペニスを啜る三里の横顔に阿南は苦虫を噛み潰す。 例のちりちりが無性に苛立ちを誘う。 なんだか無性に三里を虐めてやりたくなる……。 〈もうやめろ〉 三里はきょとんという風に阿南の仏頂面を目の当たりにした。 〈え……でも、こんなおっきくしたまま……〉 〈やめろ〉 ああ、そっか。 さすがに先生は、先生だから、ここでいっちゃうのには抵抗あるのかも。 トイレだったらいってくれるかな? 乱れた格好のまま通路へ出るわけにもいかないので、とりあえず、三里はずり下ろされていたズボンとパンツをちゃんと履こうと……。 「えっ」

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