クラスメートの三里には「男相手に援交している」という噂があった。 大人しくて誰とも口を聞かない同級生。 窓際の席でいつも校庭ばかり眺めていた。 「なー、三里、あの噂ってホントなの？」 その日の放課後、阿南は他校の彼女と会う約束の待ち合わせ時間まで教室で時間を潰していた。 イヤホンで音楽を聴いていても否応なしに流れ込んできた声。 ちらりと背中越しに見てみればいつもつるんでいる三人の屑系男子が席に着いた三里の周りを囲んでいた。 「金払うならきったねぇオヤジとも寝るわけ？」 眼鏡をかけているせいなのか、いつも無表情に見える三里が、不意にふふっと笑った。 「豚さんとも寝るけど？」 ねぇ、ゲームしよっか。 五分間で三人、いかせたら、お金くれる？ 我慢できたら、僕が三人に、お金あげる。 三里のそんな提案も聞き取った阿南、馬鹿馬鹿しいと、速やかに教室を退出しようとしたら屑系男子に呼び止められた。 何事にも我関せず、平然と単独行動をとり、それが板についている阿南のことを屑系男子は元から快く思わず、敵視していたわけで。 「お前も参加しろよー阿南くん？」 阿南は聞こえないフリをして教室の扉に手をかけたのだが。 「怖いの？」 肩越しに振り返れば笑う三里と目が合った。 三里はものの見事に屑系男子三人を即射精に導いた。 放たれた精液は飲まずに持参のハンカチで受け取った三里。 「ん…………」 今は阿南のペニスを深々と頬張っていた。 片手で睾丸を揉んで刺激を送り込むのと同時に亀頭を喉奥で締めつけ、舌先で裏筋やカリをくすぐるように嬲る。 唾液をわざとらしく音立たせ、ちゅぽちゅぽと先っぽにしゃぶりつき、尿道口をぬるぬると優しく舐め回す。 「ん……ん……」 阿南が脱童貞に至ったのは小学六年生の頃、相手は姉の友達だった。 その時の相手よりも、これまでのどの彼女よりも、三里はテクに長けていた。 高校一年生の舌遣いじゃない。 「…………」 埃の目立つ床にしゃがんだ三里は、机に浅く腰掛けた阿南の股間に顔を埋め、緩々と唇を動かしていた。 あっという間にクラスメート三人をいかせたフェラとまるで違う。 ゆっくり、味わうように、阿南のペニスをおいしそうに食んでいる。 五分などとっくに経過していた。 金をとられるのが嫌で、プライド総崩れで、屑系男子はとっくに逃げ帰っていた。 放課後の教室の片隅、二人きり。 いつ誰がやってくるかもわからない場所で阿南は正直にペニスを硬くしていく。 「……もう……出る、三里」 痺れるようなくすぐったい感覚がペニスを支配し始め、阿南は、咄嗟に三里の髪を握り締めた。 痛みが生じないよう、加減して。 「離れろ……トイレ行って、出すから」 「……優しいね、阿南君」 三里は口腔からペニスを解放したものの、根元を緩く握ったままカウパーと唾液で濡れ渡る竿をれろりと舐め上げた。 「っ……、三里」 「いいよ、出して、このまま出して？」 僕の口に思いっきり射精して？ 便器におしっこするみたいに、なんにも違和感なしに、して？ 上目遣いにそう囁いて、再び、三里は先っぽをぱっくんした。 すでに見抜いていた阿南の弱点、カリ首を強めに。 ぱっくんした亀頭ごとじゅるるるるっっときつめに吸い上げた。 「……う」 阿南は前下がり気味な黒髪をついぎゅっと握り締めた。 そのまま口内射精に至る。 クラスメートの温かな舌粘膜の上で勢いよく爆ぜる。 三里は阿南から離れなかった。 最後の一滴まで嬉々として飲み干した。 あまり目立たない喉仏が頻りにぴくぴく震える。 「……ん……飲んじゃったぁ……阿南君の……」 「……」 「阿南君の、このおっきなおちんちん……僕、挿入れてほしぃなぁ」 「……俺、金ないぞ」 「え……？　ああ、援交のこと……？」 僕、そんなの、やったことないんだけどね。 きたないおじさんとか、豚とか、お金もらったってやるわけない。 「でも、阿南君のこんな立派なおちんちんなら……僕、お金払って買っちゃいたいかも」