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11-じょそうぷれい

日曜日、たまには外で会いましょうと三里に誘われ、阿南が待ち合わせ場所に到着してみれば。 変装すると言っていた三里は制服姿で駅前広場の片隅に突っ立っていた。 まぁ、制服と言っても。 「ドライブ行こ?」 「一人が怖いなら、友達呼べばいーし」 大学生らしき男二人に絡まれている三里は無言で首を左右にフルフルする。 声を出せば男とばれるからだ。 男なのに女子の制服を着ているから、迂闊に声を出せない状況にあるのだ。 ……あいつは何を考えているんだろうか。 阿南が声もなく隣に立つと、三里は笑いかけるでもなく、ほっとするでもなく。 阿南が羽織っていた愛用のフードパーカーのポケットに無断で片手を突っ込んできた。 阿南の出現に肩を竦めた男二人が去っていくと無表情で腕にしがみついてくる。 「お前、その格好は」 「似合いますか?」 赤いリボンに袖が余りがちなカーディガン、チェックのプリーツスカートは短め、ネイビーのハイソックスに茶色のローファー。 どこからどう見てもJK、いや、JCに近い。 「ネットで買ったんです。この日のために」 「……」 「僕が女子でいる方が注目されないでしょ」 腕を組まれるのは好きじゃなかった。 歩きづらいし、正直、邪魔くさい。 「どこに行きます? ゴハン? 買い物?」 阿南は三里となら手を繋いだっていいような気がした。 そんな真似、絶対、自分からは及ばないが。 しょうがない、阿南先生はそういう性格なのだ。 結局、二人が向かった先はラブホだった。 「ふぁぅん……せんせ……んっ……んっ」 隅にカラオケ、壁際には大画面の液晶テレビ、どれも無視してベッドに直行。 服を脱ぐのもさぼって乾いていた唇を濡らし合う。 「ぁふ……っぅぅんぅ……っ」 向かい合って膝上に抱っこされた三里は阿南にぎゅうぎゅう抱きついてきた。 忙しなく唇を開閉させ、舌を差し出し、過剰に甘えてくる。 薄目を開けてみれば女装三里が視界に写り込む。 妙な気持ちになってくる。 三里がこんな格好をしているせいだ。 「せんせぇ……おっぱいさわって……?」 そう言って阿南の手首を掴むとカーディガン越しに自ら胸を触らせる。 益々、阿南は妙な気持ちになる。 というか妙な感触が。 「……まさかお前」 唾液で艶々光る唇をふわりと歪め、三里は、阿南の目の前でブラウスのボタンを上から一つずつ外していった。 そこから覗くのは紛れもないブラジャーだった。 ピンクのサテン生地に白いレースがあしらわれているのが、ちらりと、覗く。 「ブラ、似合いますか?」 「……お前、まさか学校にもそれをつけて」 「まさか。これも制服と一緒に買ったばかりです」 これもお揃いで買っちゃいました。 そう言って三里は阿南の目の前でスカートをゆっくりたくし上げていき。 ブラとお揃いの小悪魔ラブリーなランジェリーをチラ見せさせたのだった。

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