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13-孕パラレル番外編-僕のセフレがこんなにかっこEわけがない
三里は孕み男子だった。
月のものが始まったのは中学三年生になってから。
それまでセックス依存症だった淫乱男子は改めて危機感道徳観を持つわけでもなく、まぁそのときはそのときかなー、と、前と変わらないエロライフを送るつもりでいたのだが。
「俺に付き纏うな、三里」
三里は阿南先生と出会った。
三里は阿南先生に強烈に惹かれた。
三里は阿南先生とどうしてもお近づきになりたくて、盗撮や尾行、ストーカーじみた、いや、ストーカーそのもの行為を繰り返して。
「先生……僕とセックスして?」
なんとか念願のセフレ関係にまでこぎつけた。と。思いきや。
「今日は安全日だからいっぱい射精 していいですよ」
「……安全日」
「あ、僕、孕み男子なんです」
「……」
三里が孕み男子だと知った阿南先生は。
本番寸前になるとゴムをつけた。
ナマ至上主義だった三里にとってガーーーーーンな事態、言わなきゃよかったと後悔し、何度もナマをせがんだ。
「あん……やらぁ……どうしてゴムつけるの、阿南先生ぇ……? 今日は安全日なんですってばぁ……」
「……絶対の安全日なんて存在しない」
「……阿南先生のケチ」
ナマでガンガン突かれて、阿南先生がいくの、直に感じたいのに。
でも、生徒の僕が孕んだら、先生、困るよね。
めんどくさいですよね。
頑としてナマ本番を拒む阿南に折れて、せがむことはやめ、大人しくゴムつきペニスを受け入れた三里。
薄い隔たり越しの挿入に物足りなさを感じる。と。思いきや。
「ひゃぁぁ……っな、な、なにこれぇ……っしゅごぃぃっ……ナマじゃないのにぃ……っゴムちんぽなのにぃっっ」
「……三里」
「あっあっせんせぇ……あにゃんせんせ……っっ!!」
阿南先生のゴムつきペニスにかつてないくらい感じまくった。
ゴム越しの射精にビクビク震えて、つられて自分もびゅるびゅる絶頂、というかいきっぱなし。
セックス依存症から阿南依存症を併発した三里。
学校でもスクバやポケットにコンドームをしのばせ、隙あらばトイレや放課後の体育用具倉庫で阿南とゴム本番に至ること、四六時中。
「これ、すっごく薄いんです」
「……俺が用意したのは嫌なんだな」
阿南が包装をピリリッと破く姿にときめいたり。
手慣れた風にペニスに装着する様にきゅんきゅんしたり。
「先生ぇ……僕がつけてあげますね?」
たっぷりフェラした後に自分がくるくるつけてあげたり。
ゴムつきペニスに悪戯にフェラしてあげたり。
新しい楽しみ方を発見して、益々セックスが、阿南とのエッチがどうしようもなく好きで好きで好きーーーっっ、になった、けしからん淫乱生徒。
「……いつも用意がいいな、お前は」
そんな三里に阿南は淡々と付き合ってやる。
正に理想のセフレ関係……。
「……海、行くか、三里」
五月の海へ阿南に連れられてやってきた三里。
整備された海水浴場はがらんとしていて、堤防には釣り人や散歩している人がちらほら。
広い砂浜、長身の体育教師を風よけにして隣を歩く。
沖から浅瀬にかけてグラデーションがかった海は透明な波を打ち寄せていた。
「人もいないし、静かで、きもちいいです」
十月には郊外の山中にある展望台へ、平日の午前中かと見紛うくらいに人のいない日曜日の公園、沈む秋の夕陽を二人きりでぼんやり眺めた。
「……人が多いの、苦手だからな。ここはいつも空いてる」
先生、前に誰かと来たんだろうな。
恋人かな?
どんな人だったのかな?
一月、雪の降る夜、阿南宅にお泊まりしていた三里がふと夜更けに目を覚ませば眠る阿南の瞼と出会った。
凍てついた夜に暖かいベッドで三里は思う。
阿南先生のこどもが産みたい、と。
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