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三里先生の上擦った呼号に阿南君はぱちぱち瞬きした。 濡れた髪に、ずれた眼鏡、ボディソープの芳香を纏う柔肌。 少し横に顔を傾けて流し目でためらいがちに自分を見上げてくる、その絶妙な角度。 「やめて……? お願いだから」 「三里先生、女の人みたい」 「え」 「おっぱい見せて」 止める暇もなかった。 お触りも予想外だったというのに、まさか、普段は硬派な生徒が「おっぱい見せて」だなんて、そして了解も得ずにべろんとシャツを捲ってくるなんて。 「色、かわいい」 「あ、阿南君?」 「やっぱりとんがってる」 「ッ、あッ」 まさかちょくで乳首を摘まんでくるなんて。 容赦ない指攻め。 うっすら薄紅に色づく淫乱突起を、いや、今は初心突起と化した乳首を阿南君は興味深そうに真顔のままいぢくり倒す。 ジンジン度が増して切なくて切なくて切なくって、三里先生、身悶えた。 だけど抵抗できない。 愛する生徒についつい身を任せてしまう。 でも恥ずかしくって、愛情と羞恥心の板挟みとなって、乳首と同様に勃ち始めた下半身をどうすることもできずに持て余して。 「すごくコリコリしてきた、先生の乳首」 「ゃ……っ言わないで……」 「おっぱいないけど、乳首、膨らんできた」 目立たない喉仏をひくひく震わせた三里先生はピンポイント刺激に歪む顔を片腕で覆い隠した。 腕の下に覗いた唇もひくひくしている。 キュッと、膨らんで硬くなった突起を引っ張ってみたら、ぱくぱく情けなく開閉されたかと思うと言葉の代わりによだれが下あごへ滴った。 「先生、赤ちゃんみたい」 「赤ちゃん」みたいと言いながら阿南君は自ら赤ちゃんみたいな真似に至った。 上体を倒して、まさかの、乳首舐め。 色白な肌の上で浮き立つ薄紅突起を乳輪ごと頬張って、何のためらいもなく、ぺろぺろしてくる。 舌に障る、コリコリと硬く膨らみ育ちきった乳首に、ちゅぅぅぅっと吸いつく。 「あっうそっ阿南くんッ?」 「舐めたら、コリコリしてるの、もっとよくわかる」 どうしよう、阿南君に乳首、指攻め舌攻めされて、すごく感じる……。 このままだと、僕、もう……。 ぶるぶるしてきた三里先生を上目遣いで見た阿南君は。 コリコリしてきた乳首に、カリッと、歯を。 「~~~ッッッぁっぁっ……ん……っんーーー……っ」 愛しの阿南君による乳首攻めに三里先生は感極まってしまった。 つまり、ところてん絶頂に、至ってしまった。 一度も触れられていないのに乳首刺激に反応したペニスが熱く勃起した末に射精を迎えてしまった、のだ。 「三里先生?」 一段とぶるぶるした直後、ガクリと脱力した三里先生に阿南君は乳首攻めを中断し、上体を起こした。 片腕で顔を隠したまま微痙攣を繰り返す三里先生を覗き込もうとする。 「……恥ずかしいから見ないで、阿南君……お願いだから……、ッ!」 ちゅっと、阿南君は三里先生にキスした。 驚いた三里先生が視線を向ければ阿南君はじっと担任を見下ろしていて。 「キスって、こんな感じなんだ」 昨日のやつ、ピンと来なくて、よくわからなかったけど。 今のでわかったよ、三里先生。 「え……」 「先生、俺が大人になったらしてくれる、せっくす」 「ッ、阿南君……」 「いつか先生としてみたい」 俺のこと好きな三里先生なら待っててくれるよね。

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