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「阿南、何度も言っただろうが、三里には長ズボン履かせろッ」 以前は阿南のお古であるシャツ一枚、最近は短パンを履くようになった三里だが、発情期を迎えてからというもの太腿のピチピチ具合がやたら色気ムンムンで。 「……履かせてもすぐに脱ぐんだ、緒方」 「じゃあ脱ぐ度に履かせろッ」 太腿フェチの緒方は部屋の隅っこでよくゴロンしている三里をなるべく見ないよう努めていた。 高校を卒業したら孕み男子であるコーイチと家庭を築くつもり満々の緒方。 おばかでかわいいコーイチのことをべらぼーに溺愛していた。 そんな緒方でもぐらついてしまう発情期の威力。 「うにゃ……」 部屋の隅っこで気怠そうに寝返りを打っただけで有害フェロモンをまきちらす三里。 ぱたぱた黒ネコミミにむしゃぶりつきたくなるような。 無防備に曝されたムンムン太腿の眩さに喉が渇くような。 恋人の緒方が三里に中てられている様にヤキモチをやくコーイチかと思いきや。 「コーイチ……ねこじゃらしぃ……今日も遊んでくれなぃの……?」 「あわわわわわ」 雄本能を容赦なく掻き立てる発情期三里にコーイチもぶっちゃけ「あわわわわわ」状態だった。 「阿南、今の三里、何とかならねーの!? 目に毒なんだけど!! 色気パねーんだけど!?」 「……ネコミミの一次発情期がいつ終わるのか、俺にもわからん、コーイチ」 「えぇぇえ……俺、困るぅ……」 「コーイチ、テメェ、俺の嫁になる身で三里のフェロモンに興奮してんじゃねぇぞ」 「巽さんこそ!? 三里がゴロゴロする度に反応してんじゃねーの!?」 言い争いを重ねるようになったコーイチと緒方。 自分達でも、これはマズイと思い、軌道修正も兼ねて、その夜に。 「コーイチ」 「んっ……巽、さ……」 二人の寝室でしっぽり営んだ。 だが、しかーし。 「あ……つけてよぉ……今日とか特に危険日だから」 ちゃんとつけるつもりでいた緒方はコーイチに中断されてやや眉根を寄せた。 「そんなにつくりたくねぇのか」 ベッドに仰向けになってパジャマを肌蹴させていたコーイチは「は?」としかめっ面に。 「高校卒業してから。って。約束したじゃん。俺、学校行きてーし、友達とも遊びてーもん」 「俺より学校や友達とるわけか」 「巽さん、ホントに先生?」 大人らしからぬ感情に突き動かされた巽はこれ以上言い争って時間を割かれるのも億劫で、エチケットを済ませ、コーイチのナカへ。 「……あ」 しかめっ面だったコーイチはたちまち蕩け顔に。 薄い膜越しに感じる恋人の熱に全身を火照らせる。 奥までぐいぐいめり込んできた積極的ペニスに堪らなさそうに仰け反った。 「巽さぁん……」 一先ず最奥までぐっさり挿入し終えると久し振りの居心地をじっくり味わった。 「……三ヶ月振りか」 この家に三里を正式に迎え入れる手続きや準備で忙しく、教官という立場の緒方自身も多忙で間が空いていた二人。 「……三里のアレ、いつまで続くのかな」 「そんなにムラムラすんのか」 「巽さんだってムラムラしてんじゃんッ」 「怒鳴るな、締まる」 緒方が抜き挿しを始め、下に何も履いていないコーイチはぺちゃんこなお腹を捩じらせた。 「こんな風に三里に突っ込みてぇ、そう思うのかよ」 「そ、んな……っ……」 「こんな風に奥まで掻き回してやりてぇのか」 雄膣の奥の奥が硬い硬い肉塊で満遍なく突き上げられる。 さらに左右に両足を抉じ開けられて固定され、ずっしり質量を帯びたペニスが規則的に打ちつけられる。 「あっあっ……らめ……っぇ」 「早くナマでお前を感じたい」 「ッッッ」 「卒業式直後に初夜直行だからな、コーイチ……」 「はあ……ッ?今してるコレなんだよッ?初夜なんてとっくの昔にッ……あぅ、ぅ……ッ……俺だって……ナマの巽さん……ちゃんとココで感じたいんだよ……ッ?」 「ッ……お前、手懐けて俺の飼い主までやるつもりか」 「ッ……これ以上おっきくすんな~~!!」 寝室でコーイチが泣き言を洩らしている頃。 「あなぁん……交尾……交尾したぃ……」

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