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30-7-えろえろ後日談

「……その浴衣は女物じゃないのか」 「阿南先生もやっぱりそう思いますか?」 「……そうとしか思えない」 「せっかくの初祭りだし、浴衣を着てみようかなってお店を覗いていたら、これを勧められました」 「……そうか」 秋祭り当日、待ち合わせ場所に車で向かった阿南はすでに来ていた三里を発見し、ちょっとばっかし目を見張らせた。 いつもの眼鏡、白地に縞柄の浴衣を着て花柄の帯を締め、足元はカランコロン、ちりめん鼻緒の黒塗り下駄、女子めいた前下がり気味の黒髪には蝶のモチーフがついたヘアピン。 助手席に乗り込んで女装に至った経緯を説明し、一先ず車を発進させた阿南に三里は尋ねた。 「似合いますか?」 黒のポロシャツに深いネイビーのジーンズを履いた阿南は「……親に何も言われなかったのか」と脈絡のない質問を口にした。 「二人とも遠方の地裁に出廷するから出張してます。似合いますか?」 回答は返ってこず。 しかし前方を向いたまま浅く頷いた阿南の寡黙な返事を三里は見逃さなかった。 「わぁい」 「……運転中に擦り寄るな、事故るぞ」 「このまま事故ったらいっしょに天国行きますか?」 「……地獄かもな」 見慣れない阿南の私服姿を視界に念入りに刻みつけて三里は珍しくクスクス笑った。 「阿南先生がいっしょなら地獄の鍋に放り込まれてグツグツ茹でられても平気です」 「……不味い鍋になりそうだな」 ツッコミ不在の車内に不穏な会話が途切れ途切れに交わされるのだった。 田園風景が広がる郊外の村落で開かれた秋祭り。 雑木林に囲まれた神社の広い境内には様々な露店が所狭しと並び、夜には打ち上げ花火が上げられるだけあってなかなかの盛況ぶりだった。 黄昏刻。 次から次にぼんぼりに明かりが灯り、山から吹く風に和紙の風車が揺れ、水ヨーヨーが無邪気に戯れ合い、空腹を煽る軽食の香りが辺りに漂って、さぁこれからお祭り本番という矢先に。 「具合悪いです」 人いきれに酔ったのか、項垂れてもたれてきた三里を支え、阿南は休める場所を探した。 「先生、あっち」 指差す三里に促されるがまま老若男女の群れを掻き分け、小さなこどもや小型犬に注意して、熱気渦巻く境内を脱した。 明かりの乏しい雑木林へ。 「もっと奥」 鬱蒼と生い茂る草木を練って前進する、次第に遠ざかる祭りの喧騒、落ち葉の吹き溜まりをガサガサ言わせて深緑に閉ざされた奥へ、さらに奥へ……。 「阿南先生」 ふと足を止めて擦り寄ってきた三里に、予感があった阿南は、肩を竦めた。 「……イノシシが出たらどうする、三里」 「僕と先生の濡れ場、イノシシに見せつけましょう」 濃い宵闇が蔓延る木立の狭間で三里はもぞりと顔を上げた。 「僕もう、先生の浴衣姿に滾って、滾っちゃって」 「……俺は浴衣じゃない」 「僕の勝手な妄想です」 「……」 「かっこよくって、セクシーで、妄想しただけで濡れちゃいそうでした」 冷えた暗がりの中で双眸を仄かに艶めかせ、引き締まった体躯にさらに華奢な肢体を擦り寄せ、大胆に下半身まで密着させた。 「ううん、ほんとはね……ちょっと濡れちゃいました……」 「あんっ……んっ……ぁっ、はぁっ……あぁ、あんっ……っ」 大木に正面から縋りついた三里。 悩ましげに背後へ突き出された双丘は、浴衣が乱れて剥き出しとなり、宵闇にほんのり白く煌めくような。 跪き、触り心地のいい尻たぶに両手を添え、甘ったるいボディソープの香る恥部に口づけを落とす阿南。 柔らかな亀裂を舌尖で何度か上下になぞり、襞の中心にぐぷりと滑り込ませ、ヒクつく蜜孔を緩々と舐め上げる。 舌の先をさらに尖らせ、押しつけ、抉じ開け、捻じ込み、愛液で潤うナカを意外なくらい丁寧に撹拌する。 「せんせぇの舌ぁ……僕の雌穴のナカで、すっごく、ヤラシク、動いてます……あ、あ、あ、んっっ……」 そのまま肉芽にもかぶりついた。 半勃ちの生徒ペニスをゆっくりしごき、大きな掌で双球を揉み転がしながら、敏感な性感帯をここぞとばかりに集中的に攻め立てた。 すっかり膨れ勃ったクリトリスを念入りに舐め吸われて三里は樹皮に爪を立て、ビク、ビク、仰け反った。 阿南が触れている場所、触れていない場所も、ひんやり冷たい夜気とは反対にどんどん熱せられていく。 秋の夜長に一斉に奏でられる虫の翅擦れの音色にはしたない水音と喘ぎ声が溶けていく。 「ぃ……ぃっちゃぅぅ……あにゃん、せんせ、の、悩殺クンニで……いくっ……いくっ……いくっ……ぅっ……」 容赦ない口づけに内腿を粟立たせ、唾液に塗れた唇をひん曲げて、三里は雌絶頂へ。 「は、ぁ、あ、ぅ、ぅ、う、ぅ、っ、っ、っ……!!」 あっという間に火照ったお尻をブルブルさせて達した三里から、唾液の糸を束の間連ねて、阿南は離れた。 新品の浴衣が汚れるのも一切構わずに大木にもたれていた生徒の黒髪を撫でる。 汗ばむ頬にはりついていた髪を紅潮した耳にかけて戻してやる。 とろんがちな双眸で三里は阿南を見た。 「先生……優しい……」 気怠そうに体を反転させて背中から木に寄りかかり、浴衣の合わせ目から片太腿をあられもなく露出させて、とろんと笑いかける。 「初恋の人に、そんな風に優しくされたら、また濡れちゃいます……」 胸元までしどけなく肌蹴けさせると、か弱い手をあてがい、膨らみなど皆無な胸を意味深に揉んでみせた。 「僕のおっぱい……膨らんじゃいそう」 けしからん淫乱生徒に煽られた阿南がジーンズのホックに手をかけようとすれば。 「待って、僕がします……僕にさせて……?」 三里は躊躇なく土の上に座り込んだ。 ぺろりと舌なめずりまでし、白い指でカチャカチャとホックを外し、ファスナーをジィィ……と下ろし切ってしまう。 ボクサーパンツをずり下ろして、申し分なく屹立した教師ペニスを速やかにお目見えさせる。 「あ。すっごい。おっきぃです」 「……毎回言う必要あるのか、それ」 「毎回言いたくなっちゃうんです。ほら、このカリ首。太くって、えげつけない段差つきなんです。知ってました?」 「……」 「んむ……んむ……んぶ……おいしぃ……阿南先生のおちんちん、だぁいすき……はむっ……ン……ガマン汁もおいしぃ……阿南先生の、この味、好きぃ……ちゅっちゅっちゅっ……あン、ビクビクしてます……いつだって元気溌剌ですね、このおちんちん……」 自分のペニスにうっとり見惚れて堪らなさそうにしゃぶりついてくる三里に、阿南も、内心猛烈に堪らなくなった。 「阿南せんせぇ……立派な、太ぉい、熱々のおちんちん……後ろからちょおだい……?」

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