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Ⅳ:12

 清宮に仕込まれた躰は三日間会わなかっただけで飢えていて、肌に少し触れられただけでも熱を上げ、その身の内を蕩けさせた。だけどそれは俺だけじゃなくて、俺に触れる清宮の手も、いつもよりずっとずっと熱かった。  シャツをたくしあげられ晒された胸元は期待に色づき、触ってくれと言わんばかりに立ち上がっている。そんな期待に清宮が応えない訳がなく、薄く形のいい唇がそこへと落ちた。 「んぁっ!」  ぢゅッ、と音を立てて吸われたそこから、頭の奥の芯まで電流が突き抜けた。 「はあっ、ぃやだ、あっ」 「伊沢くんのイヤは〝もっとして欲しい〟って意味だもんねぇ?」 「あぁ"ぁ"あっ!」  ツンと立ち上がった粒に思い切り歯を立てられた。それなのに、俺の躰は快楽しか拾わない。  噛まれては慰めるように舐められ、吸われ、また噛まれては舐められる。痛みと甘さが入り混じる巧みな愛撫に、俺の頭の中はすっかり痺れきっていた。 「伊沢くん、もう下着が汚れてるよ。胸、そんなに気持ちよかった?」  片手は胸の粒を弄りながら、もう片方の手で俺のズボンのボタンとジッパーを外し、下着の中まで手を突っ込む。そこまでの作業はあっという間の出来事で、そこでもコイツと俺のスキルの差は浮き彫りになった。だがそんなことよりも、今はこの持て余した熱をどうにかしたかった。 「ち…ちが…」 「違わないでしょ? 初めての頃より随分大きく膨らんじゃって、いやらしい形になってるよ」 「それはッ、お前が触るからッ!」 「俺が触るのは、君が喜ぶところだけだよ。伊沢くんはお尻も覚えるの早かったよね。胸が感じる子はお尻の方の素質もあるって、本当かもね」  前から差し込まれた清宮の手は、瞬く間に後ろの窄まりへと指を到達させた。 「ふ…ぁ…あぁっ!」 「凄い、一気に三本入っちゃった」 「いっ、痛…」 「流石にいきなりは痛かった? でもここ、三日離れただけじゃ俺のこと忘れてないみたいだよ」

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