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その後、ベッドには移動したものの。
「はぁっ、はぁっ、ぁぁっ、っ、んーーー……っ、あっっ!?」
「絶頂禁止」
航也がいきそうな素振りを見せれば北見は中断した。
捲れたポロシャツだけを身に纏って歯痒そうにしている年下の彼氏に声もなく笑う。
「クソジジィっ抜くんじゃねぇよっ!」
「ひど」
涙ながらに喚く航也の乳首をキュッとつねる。
散々弄んだ後は、身を屈め、舌先で嬲る。
器用な指で捏ね繰り回されて敏感になってしまった突起を唾液塗れにするように舐め回してやる。
「は、あ、あ、あ」
胸元がジンジン疼くような刺激に仰け反って、堪らず、熱が溜まりっぱなしのペニスに航也自身が触れようとすれば。
「めっ」
北見はこどもに注意するみたいにわざとらしくそう言って航也の両手をベッドに縫い止めた。
「ッ……めっ、じゃねーよ!」
「しー」
「ッッッ……クソジジィ!」
「まだ二十八なんだけど、俺」
自分の真下で悔しそうにジタバタしている航也に北見は肩を竦めてみせた。
「わかってんのかな、航也」
無情な中断にヒクヒクと悶絶していた尻孔へペニスが戻ってくる。
欲しくて堪らないとでも言いたげに締めつけてくる仮膣に向け、玄関での荒々しさがまるで嘘だったかのように、ゆっくり緩やかに抜き挿しを行う。
「も……もっと速く……っ」
再開される度に倍感じてしまう航也は、限界ギリギリまで追い込まれた年下彼氏は、腹を捩らせて涙目でついおねだり、した。
両腕を捕らえたままの北見は、合コン参加が許せない年上彼氏は、それだけでは満足できない。
「もっとかわいく言って」
「っ……は……?」
「ちゃんと言えたらワガママきいてやるから」
ゆっくりだった動きが徐々にスピードを帯びてくる。
せわしなく音が立つ体のナカ。
外側の肌も小うるさく鳴らされた。
「ンンン……っ」
「航也」
「ッ……北見さん、もっと強く……っ俺の奥っ、突いて……っ」
乳首もペニスも痛いくらいに屹立させて願ってきた航也に対して北見は。
「駄目、まだ全然、駄目」
「あーーー……っ抜くなってばぁっ……このエロジジィっっ!」
ち、違う、そうじゃない、そうじゃねー。
「はぁ……っはぁ……っ俺……軽率、でした」
「うん?」
「ン……合コン行って……ごめん、北見さん」
下半身をビクビク波打たせて何とも情けない様でありながらも航也はありのままの気持ちを口にした。
「俺だって……その場にいて嫌だったのに……客だし、仕事だからって、割り切ろーとしたけど……やっぱ嫌だった……」
「航也、それ、何の話?」
「……イメージで酒作れって……話だよ……フン」
北見は航也の手を解放した。
泣き黒子に伝い落ちていた涙を指先で拭ってやる。
「今日、居酒屋で飲んだ酒、まずかった……北見さんの作るやつ、が……いい」
航也を焦らしていた北見だって焦らされていた。
航也のナカへ戻る度に、うっかり果てないよう、何気に細心の注意を払っていた。
「やっぱお前ほんとかわいい」
二人の狭間で張り詰めていたペニスを後孔奥へ押し戻す。
ビクリとエビ反りにまでなって再開を歓迎した航也のナカで……高速ピストンで一気に互いを追い込んだ。
「今ので、もう、満足……」
「あぅっ、ぅぅぅっ……ああ……っっ!!」
最奥でドクンと弾けた北見に力いっぱい抱きついて、航也も、しんどかったおあずけから一気に脱して……。
「うはぁッ、らめッ、もぉ、いーかげんッ、や、め、ろッ、ッ、ッ、ッ!」
ベッドに突っ伏した航也の腰をしっかり固定して北見は愛しの尻を延々と揺らめかせる。
「もっお……はいんねぇよッ……はいんないってばぁッ、北見さッ、ッ……ッ……!」
「ん……ほら、まだはいるし……? まだ満タンなってないよ、航也のココ……?」
何度目かもわからない絶頂の証を奥の奥にまで刻みつけられて、この上なく歯痒い年下彼氏は悔し紛れに年上彼氏を罵った。
「ッ……こンの……ッエロジジィ~~……っ!!」
もしも北見さんが合コン参加しやがったら、そん時は覚えてろよ、タチ悪ぃスケベが。
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