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着替える時間も惜しく海外ポリス仮装のまま深夜二時過ぎに足早に北見は帰宅した。
「おかえり、北見さ、」
「あの後どうした、航也」
お手製バーカウンター前に囚人コスプレで座っていた航也の隣にすぐさま座ると、やはり気まずそうにしている本人を横から覗き込んで問いかけた。
閉店間際までいた航也とその友達は例の酔っ払いデビル・その仲間たちに付き纏われつつダイニングバーを出て行ったのだ。
航也が現在ここにいるということは、すぐに別れたのだろう、それでも北見は食い気味に聞かずにはいられなかった。
「あー……あの人達すげー肉食っていうか、」
「それどういう意味」
制帽や水鉄砲入りガンホルダーは外されていたが、ポリス仮装の北見はまたも食い気味に質問を重ね、航也は取り調べでも受けているような気分になってきた。
「友達エサにして逃げてきた」
友達本人が満更でもなさそうにセクシーデビルらに囲まれていたというか、自ら進んで餌食になったというか。
「すごかったよな、特にあの巨乳の人」
「すごかったって、何が、舌が?」
これ、かなり怒ってんな、北見さん。
前回の合コンの時より倍ガチなやつだ。
「入ってないって、舌なんか……つーか、あんなの不可抗力、ッ」
北見は台詞が途中だった航也にキスをした。
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