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「じゃ、お言葉に甘えて」
「わ、ぁぁっ……か、噛むのはやめろっ……噛むなってば……!」
航也は床に両膝を突かせてスツールにしがみついていた。
だぼっとしたズボンをボクサーパンツもろともずり下ろされ、丸見えになったカタチよき尻に北見は甘噛みを繰り返す。
双丘の窪みには長い指が小刻みに出入りしていた。
「ん。航也の尻、甘い」
「ッ、味なんかあるか……ッあっ、ぅっ、ぅっ」
「こっち側も」
「うわッ」
もう片方の尻たぶにもぱくっと噛みついて、肉孔に捩じり入れた指二本をクイクイ、第二関節から先だけ動かす。
コリコリした前立腺界隈が刺激される。
欲望が傾く余り雑に愛撫されるペニスはそれでも反り返り、膨張して、根元から先端まで満遍なく火照っていた。
「ほんと、お前の尻、最高」
お気に入りの尻に容赦なく歯形をつけては巧みな指姦で的確にGスポットを突いてくる北見に、航也は、こっぱずかしいながらも昂ぶってしまう。
「あっあっ……北見さん……っ」
「ほんといいケツしてる」
「ケツ、ケツって……ッケツばっか褒めんなぁ」
スツールに片頬をくっつけて小さく喚く航也に小さく笑い、膝立ちとなった北見は、片手で素早く黒スラックスのフロントを寛げると。
早々と熱せられていたペニスを取り出して複数の歯形をつけた尻に恥ずかしげもなく擦り当てた。
「わっ?」
「航也のケツでしごかせて?」
「うう……」
尻コキ、恥ずかしくてヤなんだよな、でも。
今日は北見さんに嫌な思いさせたから、うう、クソ恥ずかしいけど。
「い……いーよ、俺のケツ、好きにしても」
「マジ?」
即座に聞き返された航也はぶっきら棒に頷いた。
すると北見は一切躊躇することなくまたもお言葉に甘えてきた。
手触りのいい滑々な尻たぶ狭間にペニスをグイグイ割り込ませ、両側からきつく挟んで、腰を振る。
ぶるつく双丘に五指を深々と食い込ませて熱源を思う存分しごかせる。
うわ、すげぇ擦れてる、北見さんの。
これ、ケツ穴に擦りつけられて、なんか益々ヤラシイ気分になるっつーか、物欲しくなるっていうか。
北見さん、欲しいよ、早く……。
そんな航也の欲求を裏切るように欲望のまま恋人の尻心地に溺れ続けた挙句、北見は。
「あ……でそ」
「はっ?ちょ、北見さ、ッ、あ」
「ッ……く」
「うわっ、うわぁ……っ」
日焼けしていない、張りのある、なだらかな臀部に叩きつけられた白濁飛沫。
まさかそのまま絶頂まで突っ走るとは思わず、呆気にとられている航也の尻に、濡れたペニスが執拗に押しつけられた。
「あ……航也のケツ、俺色に染まってる」
「ッ……こンのタチ悪ぃ変態ッ」
「まーまー。お前のこともちゃんとよくしてあげるって」
スツールから引き離した航也を床に仰向けに押し倒し、まだ熱を留めているペニスを目の当たりにして喜んでいいのかどうか、複雑な表情を浮かべた仮囚人に。
仮ポリスは嬉々として覆いかぶさった……。
「あっっっ!!」
思いがけないくらいイイ反応を航也は見せた。
それまであざといくらい不規則に律動していた北見はふと動きを止め、喉元をヒクヒク震わせて仰け反っている彼を覗き込んだ。
「そ……そこ……あんま舐めんな、ぁ」
泣き黒子を一舐めしたら猛烈に締めつけられた。
互いの狭間で一段と跳ねたペニスがもどかしそうに痙攣し、新品だった囚人服とポリス服にカウパーを滲ませていく。
「……お前、前からこうだった? そんな感じてた?」
最奥にぐっさり挿し込まれた北見のペニスを加減なしに締め上げ、航也は、陶然と喘ぎながらも悔しそうに彼を睨みつけた。
「北見さんが、しょっちゅう舐めたり触ったり……キスすっから……敏感になったんじゃねぇの……エロジジィのせいで……」
まさかそんなところまで我知らず開発していたとは。
「ン、だよ、なに笑ってんだよ!」
「ちょ、大声出すな、いきそう」
「や、やだッ……ちゃんと突けよッ……俺の大事なとこ……取り調べんだろ……?」
やばいな。
柄にもなくコスプレにはまりそうだ。
「ッ……また笑いやがった!」
「しー」
あーあ。
またらしくないことに目覚めた。
罪作りな奴。
全責任お前がとれよ、航也?
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