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翌日の午前中、恵弥は法律事務所の無料相談へ、なるべく北見と二人きりになってほしくない航也はお昼をおごると前日に約束し、待ち合わせ場所のスタバに向かった。 「航也」 「コウ君、早速契約してきたよー」 ソファ席に北見と恵弥が向かい合って座っていた。 長身短髪黒髪の北見、中性的細身美人の恵弥、二人ともそれぞれ自分に合った着こなしで、お洒落で、絵になっている。 ぱっと人目を惹きつける男前バーテンダー。 借金塗れで同じ服をずっと着続けていながらも別格の雰囲気がある元美容師。 平凡大学生、その間に入って問題ないだろーか。 「受任通知っていうの、相手先に発送してもらうから? そしたら取り立ても止まるって」 「じゃあ自分のウチに帰れるよね?」 「まだ相手先に通知届いてないし」 「明日きっと届くから明日ウチ帰る?」 「確実なとこ狙って、明後日? それまで北見のとこにいる」 明後日までこの不安が延長するわけか。 「で、どうするか決めたの、メグっち……個人再生なら早く再就職しないと」 北見さんのこと疑うわけじゃねーけど。 二人、付き合ってたわけだし。 俺もメグっちと付き合ってはいたけど、早期破局だったし、あんまり二人の仲について知らねーし。 「それなんだけどさー、北見のお店で雇ってもらえない?」 頼むから、いい加減そろそろ勘弁して、メグっち。

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