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第3話
翌日、俺は叔父さんが手配してくれた車で学園に向かった。
叔父さんには自力で行くと言ったのだが、方向音痴すぎて心配だからと車を手配されてしまったのだ。
学園に着き門をくぐると、男性が立っていた。俺と同じ制服を着ているところを見る限り学園生だとは思うが、ネクタイの色が青なので、きっと3年生だろう。
俺は予め叔父さんから学園についての大まかなことは聞いているから、学年の判断くらいはできるし、校則とかも一通り把握済みだ。
「はじめまして。実波くんかな?」
「え?あ、はい。実波です。あなたは?」
「生徒会副会長の西園寺 充希です。気軽に充希とお呼びください。」
「ああ、西園寺先輩ですね。分かりました。」
なぜ初対面のやつを下の名前で呼ばないといけないんだ。ていうか近い。近いよこの人。まじで俺の苦手なタイプ。
無理。ほんと無理。え、なんなの?やめて?来ないで?早くどけよ。マジで。
え、てか何そのギラついてる感じの視線。俺なんかした?いや、喋って!?離れてからを所望するけど喋って!?
ガバッ!ぎゅぅぅううう!!!
いやいや!!!なになになに!?!?
待って!ほんとこれ無理だから!え、何!?ほんとになんなのこれ!?
そう、これが1ページ目の真相なのだ。
いきなり!ほんといきなりだから!何この人!?アメリカン!?アメリカンなの!?日本人じゃないの!?そーいうオチ!?
あ、いい匂い。
…じゃなくて!ほんと!俺こういうの無理中の無理だから!
「も、無理ぃぃぃいいいいいい!!!!!」
ダダダダダダダダダダダダダッッッ!!!!
あの西園寺とかいう人、危険!
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