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第22話
「ごちそうさまでした。」
「え、イチくん食べるの早いねー!」
「そうか?」
「確かに少し早いですね。しっかり咀嚼しないとダメですよ?」
「はーい。」
とりあえず気の抜けた返事を返しておいて、西園寺先輩以外の生徒会の人のことを全く知らない俺は、自己紹介をしてもらおうと思います。
ほら、あの概要欄に生徒会の名前なんて書いてあるけどさ。一応ね。ストーリー上ここ通らないと先に進めないから、ね?
「イチくんメターい。」
「ん?((ニコ」
「( ˙-˙ )」
なーんかおかしい言葉が聞こえたけど気にせず行こうぜ!!
「じゃ、お名前と学年、役職をどうぞ!」
「えー、神崎 颯馬 (カンザキ ソウマ) 3年、生徒会長だ!……ってなんだこの制度!!!」
「颯馬うるさいよー。俺、永井裕人(ナガイ ヒロト)!3年で会計やってるよん!!」
「「次、僕の番ね!!!」」
「ちょっと真琴!僕が先だよ!」
「なんで紫苑が先なの!?僕からでしょ!」
「どっちでもいいですから。」
「「むぅー… じゃああてっこしよう!」」
「始まってしまいましたか…」
西園寺先輩が頭を抱えている理由はなんとなく分かる。
多分(見た感じ)双子がいうあてっこというのは、初対面の人間に対しての恒例行事なのだろう。
その前にちゃんと名乗りなさいよ。失礼しちゃうわ!ほんと!
「イチくんそれ何キャラー?」
「黙れ。」
「僕にだけあたり強いよね!!!!」
ついに嘘泣きという手段をとった彰は置いといて、とりあえず双子(と思われる2人)の方をどうにかしないとな。
「俺、お二人のお名前知りません。だから選び用もありません。お次の方どうぞ。」
「「待って待って待って!!!僕達は2年で書記の志木真琴 (シキ マコト)と志木紫苑 (シキ シオン)!!双子だよ!さて、どっちがどっちでしょう!」」
「は?知らねえよ。勝手にやってろ。」
「「ちょっと!選んでよ!!」」
「だっっからしらねぇって!!初対面で顔面と名前も一致しきってないのにいきなり見分けられるかよ!そんなに見分けてほしいなら髪型くらい変えたらどうだ!?あぁ!?」
「イチくん本物のヤンキーになってるよ?」
「あ、すみません。今の忘れてください。」
「「「「「無理です。」」」」」
まじやらかした… やべー…
「我妻奈義。2年庶務。」
最後の最後に普通で簡潔な感じだったわ!
もういい!?いいよね!?じゃあ俺行くわ!!
「先輩、理事長室に行きたいです。(ぷりーずぎぶみー逃げ場!)」
「ああ、ここからだと複雑ですのでご案内しますよ。(実波くんは僕が責任をもって護ります。)」
なーんかちょっとニュアンス違う気がしなくもないけどとりあえずいっかー!
あ、そういえばさっきから俺のことを睨見ながらこそこそ言ってる集団がいるんだけど、次のページでその正体わかるから、見逃さないでなっ☆
「だからイチくんメタいって!!!!!」
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