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第26話 なごみと渉2
(なごみ語り)
長いキスが終わると渉君は僕の唇を舐めた。ペロペロとまるで犬みたいで、くすぐったくて身を捩る。
「ふふふ、やめてよー、はははっ」
今度は渉君の手がTシャツの中へ入ってきて、優しくお腹を撫でられる。手は背中を回り、ぎゅっと僕を抱きしめた。あったかい手の温もりが脇腹へ伝わってくる。
「洋ちゃん……好き。もっとしようよ。僕のこと好きじゃなくていいから、気持ちよくなってもらえれば、それでいい」
ズボンの上から太ももを撫でていた手がするりと中へ入ってくる。柔らかいスウェット地は渉君の侵入を簡単に許した。慣れた手つきで僕のものをゆっくり扱き始めので、突然のことに焦る。
「ちょ、待って……渉くん………」
「ほら、濡れてる。抜くだけだから、じっとしてて」
渉君は跪き、ためらいもせずに僕のを咥えた。
れろっと裏筋に舌を這わせられて、快感に身震いがする。久しぶりの行為に恥ずかしさも上がってきたが、それよりも渉君の舌技に負けそうだった。
温かくて気持ちいい…………
堪らず声が漏れてしまう。
優しくて暖かくて、すぐ果てそうな予感がした。
「はぁ……わたるくん……イキそう。出ちゃうから……はなして……ぁぁっ、ぁっ……」
渉君は口を離してくれるどころか、更に激しく手と舌を動かし、顔をピストンしてきた。
上り詰めるそれは、ゾクゾクするような悦楽とともに白濁液として出された。
「んんっ…………あぁ…………」
渉君の頭を抱えて、絶頂を迎えた。
まだ敏感になっている先を渉君の口内にて丁寧に弄られる。舌先に触れられるたび、ビクンビクンと身体が反応した。残りもすべて吸われてしまったようだ。
「うふふ、洋ちゃん、すっごくかわいい。腰動いてたよ」
そして渉君は満足そうに口を離した。
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