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第168話 大切な人10
(なごみ語り)
熱で頭と身体がおかしくなりそうだ。
この熱は、風邪だけじゃない。隼人君から流れてくる熱気と彼への気持ちも含まれている。
僕はあられもない姿で股を広げ、昂りを咥えられていることに酷く興奮している。後ろも同時に弄られて、押し寄せる快楽に恥ずかしいけど声が止まらない。いつも声を聞かせてほしいと言われるが、隼人君が萎えてしまわないかと気が気じゃなかった。
上手いとか下手ではなく、咥えているのが彼なだけで、気持ち良さは何倍にも膨れ上がるのだ。
「ね、キス……ほしいな……ぁ…」
口淋しくなりキスを強請ってみる。一生懸命に舐めてくれる姿がいじらしくて射精感がぞわぞわと上がってきた。
「……口の中、洋一さんの味がしますけど……良ければどうぞ……」
「……いいから……」
隼人君が口を離し僕のところへ上がってきてくれた。両手を広げて彼の顔を包み、顔を少し横にして唇を貪る。
唾液の絡まる音を直に聞きながら、鼻孔をくすぐる彼の匂いに愛しさが溢れてきた。
後ろの手は相変わらず後孔に入ったままだ。
僕はキスをしながら指が深く入るように、足と腰を少し高く上げた。
気持ちいいところをキュッと押されて、穴が指を圧迫しているのが伝わってくる。
「なんでそんなにエロいんですか。あんまり俺を惑わせないでください。俺の方こそ熱が出そう……」
ぎゅうと抱きしめられ、耳元で囁かれる。
「洋一さんの、もっと舐めたいです。次はいつさせてくれるか分からないから、形を覚えたい。精液も飲みたい」
「えっ……はぁ?………もう……変態……」
「何とでも言ってください。正気の沙汰ではないのは分かってます。でも、あなたを好きだから……どうしたら伝わるのかな。好きです。大好き」
背中に回された片手に力が篭る。
大丈夫。痛いくらいに伝わっているから。
「うん。僕も………大好き」
「後ろもちゃんとお返事してましたよ。ふふふ……可愛い。ここです。気持ちいいですね。お腹の中も凄く熱い」
「……ぁっ、そこは……ゃぁだ……ぁ、ぁ…」
グリグリと前立腺を掠めながら、恥ずかしいことを平然と言う。
啄ばむような軽いキスの後、隼人君は嬉しそうにフェラを再開した。
愛の言葉を散々囁かれて、僕のも限界寸前だった。血管が浮き出ていて、それなりに大人な部分に可愛いと言いながら愛おしいそうに舐められて保つ訳もなく、間も無くイってしまった。
宣言通り精液も吸われるように飲まれる。
好きな人にやってもらうフェラは最高に気持ちがいい。なんだか頭がふわふわする。
しかも知らない内に名前で呼ばれていた。
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