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第170話 大切な人12

(大野語り) ボヤッとしていたら、身体が回転していた。 主導権は瞬く間に奪われる。 「はぁっ、ぁ、ん……あ……ぁん……」 なごみさんが、俺の上に跨りで腰を振っている。背中が弓のように反り、綺麗な姿勢で快感に悶えている彼は、腰を下ろす度にぱちゅんぱちゅんと卑猥な音を響かせていた。 騎乗位は、なごみさんが好きな体位だ。俺を見下ろしながら征服できるのが良いらしく、よくやりたがる。 俺的には、動かずにジッとしているのが凄く辛い。気持ちいいことには変わらないが、この姿を見せつけられて何もできないのが歯痒かった。 さっき散々弄った乳首が赤くぷっくりと立ち、股間と同じように主張している。視覚がすべて彼で埋め尽くされていた。 これを明るい所で見たら、間違いなくキュン死にできるだろう。 死んでもいいから、一度見てみたい。 「洋一さん………エロ過ぎ………」 「ん?何か言った?あ、イきそ……ぁ、いい?……隼人くん……」 頷くと、俺の両サイドに手をつき、なごみさんの動きが早くなった。俺のモノを根元から掬うように、腰を前後にスライドさせると、にちにちとローションが擦れる。 「……すいませんっ……んんっ……ぁぁ…」 「………ゃぁんっ…、ぁ、ぁぁぁ………」 我慢できなくなり、俺も下から突き上げたら、珍しく2人同時に絶頂を迎えた。 悲鳴に似た荒い息の音が聞こえて、俺の腹をなごみさんの白濁液が汚す。それに全く構わずになごみさんが倒れてきて、挿れたまま抱き合った。 「はぁはぁ、はぁはぁ、すごく気持ちいい。隼人くんの、最高。愛してる」 「俺も愛してます………だけど……洋一さんやらしすぎです。なんか心配になってきました」 「そんなことないって。ねえ、キスしようよ」 おねだりする仕草を可愛く思いながら、長い長いキスをする。お互いの存在を愛しいものと確認するように、唾液を残らず口に含んで飲んだ。それでも足りなくて、舌はなごみさんを求めている。 「後ろ、抜いてください。漏れたら大変ですから。ふぅっ……むっ……聞いてます?」 「あのね、一度萎えたモノが大きくなっていくのを、僕の中で感じてみたいの。こうやって、動かすと、ほら……ぁぁ……ゆっくり固くなっていくよね。やっぱ隼人くんの、元気だ。どう?感じてる?」 いやらしい腰の動きと周りの締め付けに、俺のモノは卑しくも勃ち始めていた。 そのうちゴムが外れて、中出しと同じになってしまう。なごみさんの中が俺の体液で溢れることを想像すると、更に固くなるアソコにため息が出た。 幸せ……だな。

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