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第4話
「あれー?もう大丈夫なの、雪成 くん。」
保健室のベットの上で
立ち上がってた俺を見て
先生は「元気そうね。」と微笑んだ。
「やっぱり寝不足だったのよ。
先生が出かけてた間、
よく眠れたみたいで良かったわ。
八神くんも心配して、来てくれてたのね。
もう元気そうだし、授業も終わったし、
部活のない生徒はそろそろ帰りなさい。」
俺は先程の行為がバレやしないかと
気が気じゃなかったのだが
八神はまるで何事もなかったかのように
「先生も帰るの?」
「そうよ?」
「じゃあ、俺と一緒に帰らない?」
なんて先生に声をかけてるから
俺だけ焦ってて馬鹿みたいだと思った。
とりあえず、八神の耳を引っ張って
保健室から連れ出すと
「ユキも一緒に帰りたかった?」
なんて検討違いなことを言い出す。
「んなわけないだろ。
てか、そのユキってなに。」
「雪成だからユキ。可愛くない?」
「可愛さなんていらない。」
「でも、あんあん言ってるユキは可愛かったよ?」
さっきのコトは記憶から無くそうと努めてるのに
俺の気持ちはお構い無しでそんなことを抜かすから
「黙れ。」
冷たく言い放って
帰ろうとすると
俺の腕を掴んで、耳元に唇を近づけた八神が
「…今度は俺も気持ち良くしてね?」
なんて、言うから
「ふはっ、、顔、真っ赤。」
ほんっとに、コイツが嫌いだと思った。
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