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第6話

フォスはうーんと少し考えて、「サージュ」と呼んだ。 来い来いと手招きをして、サージュを立たせると、自分の右腿を手で叩き跨がれと示した。 大人しくフォスに従い、向かい合ってフォスの太腿の上に跨った。体重はほぼかけていないので重くはない。 「サージュ…」 フォスはサージュを見つめ甘く呟き、サージュの首に腕を回し、強引に顔を近づけちゅっと口付けた。 「!?」 驚いて思わず身を引いたサージュはバランスを崩しフォスの上から落ちかけたので「お前も手を回しとけ」という言葉でサージュもフォスの首に腕を回してお互い抱き合う形で見つめあった。サージュの顔は戸惑いが見て取れるようで、目は回るんじゃないかと思うほど泳いでいる。 「舌、出せ」 サージュはおそらく、考える事の容量がオーバーしてしまったのだろう。戸惑いながらもフォスの言われた通りに行動した。この事になんの意味があるのかなど頭の中がふわふわとしてしまって考えられないのだ。 サージュが出した舌に合わせるようにフォスも舌を絡ませた。 「んっ…!?」 目を白黒とさせて今の状況を必死に考えているであろうサージュの思考は、追いつかないままビリビリと痺れるような感覚に襲われた。 うねるように口腔の中にあるフォスの舌。それは初めての事で、怖くなり身を引いてもフォスは離してはくれない。 「あっ…ん…フォ…ス」 「んー?」 「んんっく…苦しい…」 その言葉にフォスはプッと吹き出し顔を離してくれた。 「バカだな…お前。鼻で息しろよ」 「わ…分かってますよ!ちょっと訳分からなくなっただけで…」 「あーそう。じゃ次はそうしろよ?」 問題はないなと言わんばかりにフォスは再び唇を塞いだ。 「んんんっ…!」 そういう問題ではない気もするが…とサージュは思ったが、そう反撃する気力も思考する力も無かった。 角度を変え、深さを変え、何度も何度も口付けてサージュの口からは甘い吐息が漏れるばかりだ。 はぁ…と火照った顔のサージュをフォスも満足そうに見つめている。 フォスの腿に感じるサージュのモノもゆるゆると反応し始めていた。 「せっかくだから…使うか!」 机に置いていたサージュ特製の液体の薬ビンを手に取った。 「えっ!?なに…」 「まず自分を実験台にしなさい」 フォスは嬉々として蓋を開けて、手のひらに粘液性の高い液体がトロトロと注がれる。 「サージュ、服脱いで」 「服…?」 「汚れるぞ」 フォスはサージュの服の中に手を潜り込ませ、液体を体に塗り始めた。 「あっ…ちょっと…」 サージュは慌てて服を脱ぎ、上半身を露わにさせた。日に当たらないせいか焼けていない白い肌に、細い体。肋が見えそうな腹にもっと食わせてやらないと…とフォスは優しく撫でた。 「気持ちいいか?」 「よく分かりません…」 腹や、背中などをぬるぬると撫でたが、特に何も感じていない様子の弟子にちょっと悔しくなって、ふと胸の突起に指を伸ばした。 女性では効果的だが、男性も感じるものなのだろうか?と思いながら摘んでみるとサージュは「んっ…!」と甘美な声を上げた。 面白れぇ…とフォスは笑い、液を足して、更に乳首攻めた。ねちっという音と、糸を引く液がやらしくフォスの指とサージュの肌を繋ぐ。 両手で優しく撫でたり、押し込んだり、摘んだりとしているとそれの度にサージュは「んっ…」と声を上げた。 「なぁ…これは口に入れても大丈夫なのか?」 「え…っと。成分…的には…」 「こえぇな…塗布と経口では許容量変わるぞ?」 と言いながらもフォスは液がたっぷりついたサージュの胸の突起を舐めた。 液とはまた違う唾液と舌の感触にサージュはビクリと体を逸らして「あっ…」と一際高く、声を漏らした。 左を舌で攻め、右は液と指で攻めた。 「あっ…はぁ…はぁ…」 フォスがかりっと歯を立てると「あぁんっ…!」と嬌声を上げてフォスの首筋にある指はフォスの肌に、くい込んだ。 「サージュ」 「…は…ぃ」 真っ赤な顔で涙目になりながら意識をぎりぎりで保ちながらサージュはフォスの方を向く。 ぼうっとした顔は真っ赤で目はトロンと溶けているようだ。いつもカリカリと小言をいう姿からは想像もつかない姿にフォスは心の中でほそくえんだ。 これは…堪らん…。

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