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そこで口移しで飲まされたのだと気づき、熱が余計に上がってしまったように頭がクラクラしてくる。
それでも抵抗する気は起きなかった。それどころか、その冷たい舌が熱のせいで高くなった口腔を冷ましていくかのようで気持ちがいい。
ゆっくりと嚥下していくと、思わず熱い自分の舌を冷まそうとヒスイの舌に絡ませる。
「んっ……はぁっ……」
唇の端から熱い吐息がこぼれ出る。もっと、体温を奪ってほしいと求めても唇が離されてしまう。
つい縋るような目でヒスイを見つめると、ヒスイが気まずそうに視線を背けた。
「薬飲ませてるのに、そんな顔するなよ……やりづらい」
そう言って、湯呑に口を付けると再び唇を塞がれる。
冷たい唇が触れて、気持ちよさにヒスイの腕に手を置く。今度は舌は入ってこずに、液体だけが流し込まれる。
苦い味だけが口内に広がって、上手く飲み込めない分が唇の端から伝っていく。
それをヒスイの冷たい舌が、追うように這った。その官能的な行動に思わずゾクッとしてしまう。
ヒスイが溢れた水を舐め取ると、再び口内に舌が割り込んでくる。
「はぁっ……ふっ……」
まるで柔らかい氷を舐めているようだった。味は苦くて決して飲めたものではないけれど、ヒスイの舌が合わさると何故かもっと欲してしまう。
吸い付くように舌を何度も絡ませあった後、ヒスイがお終いだとばかりに唇を離して体を横たえさせられた。
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