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 布団を敷き終えて腰を下ろしたヒスイが「どうすんの?」と襖の前に立ち尽くす天野に、鋭い視線を投げかけてくる。  唾を飲み込み覚悟を決めると、ゆっくりとヒスイに近づき目の前に腰を下ろす。  ぼんやりと見えるヒスイの表情は険しく、艶っぽさには欠けていたが綺麗だった。銀色の髪と翡翠がかった瞳が薄闇の中でも、ぼんやりと光って見える。  天野が静かに頷くと、ヒスイが持ってきた瓶の一本に口を付けて一気に煽った。口に含んだ状態で、ヒスイの指が天野の顎を捉え顔を近づけてくる。  甘い香りが天野の鼻先を掠め、ヒスイと唇が重なると顎を持ち上げられ唇が僅かに開かれていく。唇の隙間から砂糖水よりも甘い液体が注がれ、微かに体が強張った。 「……うっ、んっ」  ヒスイに与えられた甘味な液体を、ゆっくり飲み干していく。  冷たい舌が割り込み、口腔の昂ぶった熱と混じり合う。舌を絡ませると、甘い氷を舐めているようだった。  ヒスイの首に腕を回すと、天野自ら夢中で舌を絡め取っていく。ちゃんとヒスイも答えてくれるように甘く吸い付いてきて、その度に腰が痺れてしまう。

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