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「っん……」  くすぐったさが甘い快楽へと変わっていき、再び下腹部が熱を帯びていく。  涙に夢中なヒスイがもどかしく、ヒスイの背に腕を回す。理性が欲望に打ち勝って、自ら緩く腰を動かす。ヒスイの腹部に擦れて、先端からは蜜が溢れ出してしまう。  自分がこんなにも快楽に弱く、淫らだとは思ってもみなかった。 「あっ、あっ、ヒスイさんっ」  分かっていても欲求には抗えず、あられもない声を上げていく。 「純粋そうに見えて、全然違った」  ヒスイが小さく笑うとやっと顔をあげる。ヒスイの瞳が濡れていて、今にも宝石のような涙が溢れ出しそうだった。  ヒスイの涙はどんな色をしているのだろう……そっとヒスイの頬に手を伸ばし、優しく触れてみる。低い温度が掌に伝わり、人間ではないのだと痛いほど感じ、胸が締め付けられた。  それでも……たとえお互いが異なった存在だったとしても、愛おしい気持ちを消す事は出来そうもなかった。 「ヒスイさん……もっと……」  ねだるようにヒスイを見上げ、背に回した腕の力を強める。今だけでいいから繋がっていたい。ヒスイには自分だけを見ていて欲しかった。

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