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次第に緩慢だった手の動きが早まっていき、二人の呼吸も上がっていく。遠くから聞こえてくる波音と共に、小屋の中に淫靡な水音が激しさを増していた。
「あっ……恭治……」
天野が訴えかけるように見上げれば、恭治も既に限界に近いようで苦しげに熱っぽい吐息を吐き出していた。
「好きだ。蓮介」
力強く言い切った言葉と共に唇を重ねられ、思いの丈をぶつけるように激しく唇を貪られていく。
その荒々しさには、過去の自分達が築き上げてきた友情すらも壊してしまいそうだった。
「……っ」
込み上げてくる強烈な快感に耐えきれず天野が体を震わせ吐精すると、恭治も追うように果て温かい液体が腹部に降り注ぐ。
やっと手の動きが緩やかになり最期の残滓まで出し切ると、恭治がやっと唇を離した。
「大丈夫か?」
気遣うような目の色をした恭治は、不安げに天野を見つめる。
「……大丈夫」
天野が体を起こそうと肘を付くと恭治も体を起こし、ハンカチで天野の腹部にかかった液を丁寧に拭っていく。
こういう時はどんな顔をすれば良いのか天野は分からず、その様子をぼんやりとした目で見つめる。
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