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オハライシタインデス 2話

さっきの猫の毛、ちゃんと落ちたかなあ? でも、念の為にシャワー浴びよう。 「シャワー浴びてくる」 踵を返す俺の腕を掴む小麦。 「大丈夫だよ」 そう言って俺を抱きしめる。 「ほら、なんともない」 抱きしめたままに言われた。 「琳は心配性だから」 耳元で囁かれる小麦の声。 息がかかるから、くすぐったいからかなあ?背中がゾクゾクする。 「琳、逃げないね」 小麦は力を入れて俺を抱きしめる。 そんな力を入れたら逃げられないよ? 「琳……」 名前を呼ばれ顔を上げたら、唇が重なってきた。 小麦の唇…………すごく、やわらかい。 それに、温かいなあ。 くちゅっ、って舌が挿れられた。 俺の舌を簡単に掴まえて、そのまま気持ち良くしてくれる。 「………んっ」 背中に手を回すと、そのまま、押し倒された。 小麦の体重が俺にのしかかり、角度を変えて何度もキスをされた。 どうしよう……… 気持ちいい。 小麦の唇は俺の気持ちいい所を知っているかのように、耳朶、首筋とゆっくりと這っていく。 シャツがたくしあげられて、小麦の唇は俺の乳首を…………!! えっ!乳首? 「小麦いいい!!」 身体を反らそうとするけど、小麦は乳首を口に咥えて吸い出した。 「やあっ…………こむぎ、」 ちゅくちゅくと、音がする。 舌の感触。生温かい舌は乳首を弄んで、 「んっ………やあっ………すっちゃ、だめえ……」 俺の思考を次第に麻痺させていく。 もう片方の乳首も指先でコリコリと摘まれて、吸われている乳首は甘噛みされた。 ぴりり、と少し何か身体を走った。 「やあっ………こむぎ……んんっ」 もう…………だめ、こむぎのばかっ!! 「小麦………っんっ………はあっ」 頭が正常に働いていない。 俺の上にいる、小麦を退かさないといけないのに、………しっかりと、彼の頭を抱き込んでいる。 だって、気持ちいい。 小麦の舌が凄く気持ち良くしてくれる。 乳首が解放され、上半身全てにキスをするように唇がちゅっ、ちゅっ、と押しつけられていく。 「あっ……こむぎぃ」 気持ちよさに身体が動く。 もっと…………して。 気持ちいいから………もっと。 頭がボーッとしてきて、小麦の息が耳元のかかったので、顔が真横にあると気付く。 「琳からキスして」 小麦に囁かれ、手で彼の顔を引き寄せて、そのまま、キスをした。 何度も何度も俺から。 小麦は俺を見下ろして、 「琳………凄く可愛い。服、脱いで」 と言ってきた。 服………… 脱ごうとして、あれ?と少し冷静になってきた。 まて、まて!俺!このままでは小麦と……… 「やっ!!だめ!!」 俺は託しあげられたシャツを下に下げる。 「はっ?いまさら?」 少し怒った口調。 「だ、だって」 「このままお預けされたら困るんだけど、俺の股間が!!」 めっちゃ目つきが悪くなった。 「だって、ムリいいいい!!」 だって、怖い。 キスとか、愛撫は気持ちいいけど、そこから先は未知の世界。 小麦を見上げる視界がうりゅうって霞んできて、 そんな俺をみて、小麦はため息をつき、 「分かった。………ごめん。」 と俺の目元を指先で拭った。 もしかして、俺泣いてる? 凄く困った顔の小麦。 「トイレで抜いてくる」 小麦は身体を起し、そう言って立ち上がった。 向かう先はトイレ。 抜いてくるって………俺が抵抗しなかったから……誘ったみたいやん? 無理やりやろうと思えば出来るのに、小麦はそれをしない。 我慢させてる? 「こ、小麦待って!!」 つい、呼び止めてしまった。 振り返った小麦に、 「あの、手じゃだめ?俺の手じゃ………だめ?」 と聞いてしまった。

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