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カクゴデキテルンデス 6話

◆◆◆ 「琳、動いていい?」 俺の上で小麦が荒く息を吐きながらに言う。 「うん」 小麦に俺はしがみついて受け入れている。 凄く気持ちいい。 突かれる度に身体中がビリビリと刺激されて必死に小麦にしがみついて、俺も腰を動かす。 やがて……俺は気持ち良さが頂点になって「小麦、もっとぉ」とか言ってしまう。 「琳……もう……いく」 小麦が耳元で色っぽく囁き、奥が熱くなる。 「なか……でだして……」 俺は何を言ったか分からないが気持ち良すぎてもう、どうなったって良いとさえ思ってしまう。 ◆◆◆ 「琳、大丈夫?」 小麦の声で目を開けた。 大丈夫って何が? 小麦は俺を見下ろしていて「水飲む?」と水が入ったグラスを見せる。 ああ、ちょうど喉渇いてたんだ。 「うん」 俺は起き上がりグラスを貰い、水を一気飲みした。 「豪快だね」 クスクス笑う小麦。 「お代わりいる?」 「うん」 水は冷たくて美味しい。もちろんお代わり欲しい。 小麦はベッドから降りて冷蔵庫の方へ。 後ろ姿は腰のラインが引き締まり、いつもの良いケツ。 ケツ……。 小麦、裸ですやん?いつもの裸族。 あ、そうか俺も裸だっけ? ふと、なんか冷静になった俺。 そうだよ、風呂入ったもんな小麦と。 「はい」 風呂の事を考えていたら小麦が戻ってきた。 俺はまた一気に飲む。 「そんなに喉渇いてたの?まあ、あれだけ声出せばね」 んん?いま、何を言いました? 『 アレダケコエダセバネ』とか言いました? 俺は小麦をじっと見る。 「なに?」 「声って?」 何か嫌な予感はするけれど聞いてみる。 「凄く可愛い喘ぎ声と俺の名前をずっと呼んでたじゃん?また、トリップしてた?」 小麦は笑いながら俺の頭を撫でる。 「と、トリップ?」 「そう!トリップ。琳ってセックスすると直ぐに夢中になると言うか大胆になるというか快楽に弱いというか」 クスクス笑う小麦。 「な、何だよそれ!!」 俺は一気に顔が熱くなる。 「風呂で1回やって、上がると服も着るのを惜しんでベッドでやって、琳ってば凄く欲しがるから可愛くてさ……ふふ、セックスやるまではあんなに俺は先生だからって言ってたのにやるともう大胆に」 「うわあ!!もう、やめろおお!!」 俺はシーツを頭からかぶり、丸くなる。 脳裏には風呂場で立ったまま小麦に後ろから突かれたのを思い出した。 ひやあ!!マジかよ。 そうだよ、その後……興奮して俺からベッドに誘ったんだああ!!俺のバカバカ!淫乱。 「りーん?どうしたの?急に恥ずかしくなった?でも、俺は嬉しいんだけど?」 小麦の声がシーツ越しに聞こえてくる。 そうだよ!恥ずかしいよ。 10代の子供にセックスねだるとか大人失格ですやーん。 「琳、出てきて」 「いーやーだあ!!!一生ここで生きていく」 「何言ってんの?仕事とかあるでしょ?ほらいいから出てきて、そうじゃないと……」 そうじゃないと?何?と聞こうと思った瞬間、「あん、小麦いい」と俺の声。 ぎゃーーー!!また小麦は動画撮りやがったなあ!! 俺は勢い良くシーツから飛び出した。 ガシッと身体を掴まれたのは出て直ぐだった。 「捕まえた」 ニコッと笑う小麦。 「は、離せ!!」 「やーだ」 そのまま小麦は俺を組み敷いた。 「琳ってば俺はエロい琳が最高に嬉しくて好きなんだけどな」 俺を見下ろす小麦は何か勝ち誇って見える。 「琳……もうそろそろ俺に好きって言ってよ」 「えっ?」 ビックリして小麦を見つめる。 「琳が俺を好きだって知っているけどやっぱ聞きたいじゃん?」 「えっ?えっ?何それ……俺って小麦好きなの?」 「だろ?好きだと思うよ?俺に好き勝手されても怒らないし、それにキスで俺を好きだって分かるし」 「そっか……」 「そうだよ、だから言ってよ」 ニコッと微笑む小麦。 「……そもそも俺……小麦に好きって言ってないんだっけ?」 「エッチしてる時は言ってるよ?小麦、好き!もっとおって」 「やーめーろおおお!!」 俺はまたシーツをかぶりたくなるが小麦に両手を押さえられてしまっている。 「ちゃんと聞きたいんだよ」 小麦は真剣な顔で俺を見ている。 俺は考える。 俺って小麦を好きなんだなってじわじわと実感してきた。 キスもセックスも好きな相手としか気持ち良くなんてならないし、小麦の声もずっと聞いていたいし。 「……好きだよ」 思ったより声が小さかった。 「琳、ちゃんと大きい声で」 やっぱり注意された。 「小麦が好き」 そう言葉にしたら顔が熱くなった。 「やったあ!!!」 小麦が凄く大きな声で喜んだ。 「声でかいから」 近所迷惑だよ。でも、凄く嬉しそうな顔するんだな小麦。 俺……ヤバイかな?生徒を好きになるとか。 バレたら首だよなあ。世間様に顔向けできないよな。でも、それでも言葉にしたかったんだ。

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