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※2.5-6
「恐いでしょう、オスって生き物は」
ぐしゃぐしゃに濡れた頬を撫でやり、喘鳴する喉元をなぞった。
朦朧とするブラックウェルが、声も出せずひくりとしゃくり上げた。
「確かにアンタは強かだ、感嘆する。ただ自分を過信してる節がある、俺にすら勝てない事は分かったでしょう」
投げ出された身体に触れ、膝裏を抱えて消耗しきった上官を抱き上げた。
儚い総身を膝の上に降ろしてやり、自立出来ない背中を引き寄せると、不憫なくらい弱って肩を上下させる相手を至近距離で覗き込む。
「返事は」
ブラックウェルは瞳の焦点が合わず、ダンの腕の中で力なくぐったりとしていた。
ダンは目に掛かる髪を退けてやり、静かに濡れた唇を自分のもので塞いだ。
努めて優しく下唇をなぞり、舌を吸った。
追い詰める事はせず離してやると、そっと細い脚を手で割って開かせた。俯いて押し黙ったまま、ブラックウェルの指先が恐れに相手のシャツを握り締める。
「…まあ頑固そうですからねえ貴方は」
尚も聞き分けの悪い子供を見る様な目でダンが言った。
そうして脚の隙間に手を差し入れ、未だ局部に挿された懐中電灯を緩く突いた。
「…ん、ッう、」
「痛いですか」
肢体を抱き寄せて視線を絡めたまま、ダンは埋まったモノをそっと動かした。抜ける様な細い声を漏らして、上官が這い上がる感覚に鳴いた。
量産品の黒い懐中電灯を目にして、我ながら酷い玩具を突っ込んだものだとダンは些か反省する。
キスし兼ねない距離で額を合わせる。懐中電灯を傾けて押し付けると、下肢が卑猥な水音を立てた。
「ッふ…ぁ、」
「ん?」
吐息を漏らす愛しい姿を、ダンは目を細めて余すところ無く観察した。
聞かずとも、気持ち良いのだろう。虚ろに脱力していた上官の頬が羞恥に染まり、ダンの視線から顔を背けて逃れようとする。
「ぁ…抜、…けッダ…ンっ」
「はいはい」
目を閉じ、額に唇を滑らせた。
内部を脅かす懐中電灯を掴み、収縮する壁から奪う様にやおら引き抜く。
「ッぅ、あ…はっ、あぁ」
花心から溢れた蜜が秘所を濡らし、漸く取り去られた異物は厭らしく糸を引いた。用の済んだそれを床に放り、衝撃に肢体を痙攣させるブラックウェルの頭を撫でた。
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