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※2.5-7
未だ熱を持つ性器には触れず、疼いて蕩け始めた後孔を擽る。火照る穴隙は、ダンの指を容易に飲み込んだ。
ブラックウェルがシャツを握り締めて喘ぐ。
奥まで早々に侵入を許して、その癖束縛するかの如く淫らに吸い付き畝る。
もう、これは天性の才能だと悟った。
上官の表情を覗き込むや、紅潮して為す術もなく快楽に侵されていた。
その純粋に感じる姿を見ていたくて、執拗に指を蠢かし慈しむ。
「っも、ばかか…ッ、ぁ…、」
「少尉」
「…ッん、だよっ…!」
ブラックウェルの身体がシーツに深く沈められた。
熱に浮かされながら肩を押さえ付ける男を睨むと、やけに真摯な顔つきをして此方を見下ろしていた。
照明を遮り影を作る上体は、矢張り比べ物にならない程逞しい。
その身体が迫り、寝具が僅かに軋んだ。
ダンは息が詰まりそうな視線を寄越したまま顔を寄せ、朦朧とした意識の上官に囁いた。
「挿れて良いですか」
「…なに?」
「だから、俺のを突っ込んで構いませんかと」
ブラックウェルは苦しげに呼吸しながら、呆然と迫る部下を見た。
いや、其処で、俺が快諾すると、思ったのかお前は。可笑しいだろ。
心の中でバッシングを浴びせるも、ダンはもうちゃっかり自分のベルトを外していた。
だからお前、聞いた意味は何だよ。
死ね。
火照る下肢を押さえ付ける部下に、ブラックウェルは思いつく限りの罵声を浴びせた。脳内で。
先まで懐中電灯が突っ込まれていた箇所に、もう一回りは大きな何かが宛てがわれる。その熱に上官の表情が強張り、ダンを引き剥がそうとシャツを握り締めた。
予告もなく、それは生き物の如く侵食してきた。
途轍もない圧迫感と熱に襲われ、一寸呼吸を忘れて意識を飛ばしかけた。
「――ぃぅ…ッぁ、あ…」
「力抜いて、こっちに腕回して下さい」
ダンが両腕を捕まえて自身の肩にやる。上体が密着して、もう何方の物とも知れない熱が二人を包んだ。
押し入ってくる質量に、ブラックウェルの五感が一つ残らず全て持って行かれた。
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