24 / 45
Ⅱ:6
ユッキーがスカートを捲り下着を下ろし苦しげに天を仰ぐソレを取り出した。女の様な見た目に似合わない、赤黒いグロテスクな物を持ってる。
それが俺の尻に入るのか…
それすらも他人事に考えながら、俺はそっと手を伸ばした。
「あっ、あっ、数馬さん…」
数馬さんと目があった。まだ、冷たい目をしている。
伸ばした手は床に着く数馬さんの足を捉え、そっとその足首に触れた。それだけで、俺の鳩尾の辺りがギュッとする。
「数馬さんは、俺がユッキーとセックスしたら…嬉しいの?」
「……あ?」
数馬さんの眉間にシワが寄る。
「っぉれは、あっ…数馬さんに喜んで、欲しい。数馬さんが喜ぶなら…俺も、喜んでユッキーとする…でも、喜ばないなら…俺はしたくない」
「…………」
ユッキーの手が止まった。
今の俺の世界は、数馬さんを中心に回ってる。
言い付けを守らず部屋を出たことは反省してる。俺が全て悪い。お仕置きだって覚悟してる。けど…
「殴ったって良い、閉じ込めたって良い、犯したって良いから…怒ってんなら、お仕置きは数馬さんがして欲しい。俺を…別の誰かに任せないで、数馬さん…」
俺には、アンタしかいないから。
「ひっ、ぃ…」
「何でユキに触らせたか言え」
相変わらずくるんくるんと波打つ赤毛を、前髪から加減無しに掴み上げられた。頭皮からツンとした痛みが走る。
ユッキーは突き飛ばされたのか、ポカンとしながら床に尻餅をついていた。
「あっ、……教えて貰っ…てた」
「何を」
「尻に…数馬さんのを挿れる、ほうほ…ッ」
ハッとした時には視界がぐるっと一回転して、カラダがベッドに沈む。
鼻の先がくっ付く程に近づいた数馬さんの顔はやっぱり綺麗で、どこにも熱なんて持って無いように思えた。でも、さっきまで凍てついていた氷の様なあの瞳の奥に、今は青い炎が揺らめくのが見えた。
ともだちにシェアしよう!