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第53話
風呂場と繋がる脱衣場に着替えを置いて、リビングに戻り、彩葉のご飯を用意する。
あの様子じゃまだ食べられていないだろう。でももう夜も遅い。軽い物にしてあげた方がいいな。
「それにしても······重かったな」
少し肩が痛い。上がってきたらちょっとくらい文句を言ってもいいかな。······いや、やめておこう。嫌われたくはない。
ご飯を作り終わり、ソファに座って彩葉を待っていた。
「秀ぅ」
「え、な、何」
甘い呼び方。
今までそんな呼び方じゃなかったのに。少ししてお風呂から出てきた彩葉は、濡れた髪もそのままに、後ろから抱き着いてきた。
いろんなことに驚いて思考が停止する。
何だこの甘い時間は。
「秀······セックスするか」
「は、ぇ······?何?どうしたの?お風呂で転んだ?頭打った?」
「打ってねえわ。なあ、いいだろ。ベッド行こうぜ」
ズルズルと寝室に連れていかれる。
「ご飯、作ったのに」
「朝に食べる。いいから抱けよ」
「······どうしたの?」
「何が?恋人とセックスしたいって、普通じゃねえの?」
キスをされ、ストンとベッドに座った彩葉に見上げられる。
「嫌か?」
「嫌じゃない。むしろ······嬉しくて、どうしようかと思ってる」
「お前の好きにすればいい。全部受け止めてやる。俺は、お前に求められることが嬉しいから」
本当に、何なんだ今日は。
背中を屈め、彩葉にキスをして頬を撫でる。
「今日は甘やかしてくれるんだね」
「俺の方が年上だからな。たまにはいいだろ······んっ」
「嬉しいけど、やけにドキドキするよ」
「はっ、ぁ······な、なあ、ちゃんと触って」
彩葉の内腿を撫でていた手を取られ、直に胸に触れるように手を誘導される。
「積極的だし」
「うぁ、ぁっ」
「乳首、感じるようになってきたの?プクってしてる」
「は、何か······意識、したら」
「感じるようになったんだ?可愛いね」
指で弄っていたそこに顔を寄せる。
舌で舐めると、体を小さく震わせて俺の髪に指を差し入れて弱い力で掴む。
「はぁ······んっ、ぁ、気持ちい······」
「彩葉、自分でこっち触って」
「ぅ、そ、それは恥ずかしい······」
「恥ずかしくないよ。見てるのは俺だけ。もっと可愛いところ見せて」
そう言ってキスをすると、恥ずかしそうな顔をしながら乳首に手を伸ばす。
「いい子」
「······お前も、いい子」
反対の手が俺の股間に伸びて、既に勃起してるそれを服の上から撫でられた。
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