53 / 188

第53話

風呂場と繋がる脱衣場に着替えを置いて、リビングに戻り、彩葉のご飯を用意する。 あの様子じゃまだ食べられていないだろう。でももう夜も遅い。軽い物にしてあげた方がいいな。 「それにしても······重かったな」 少し肩が痛い。上がってきたらちょっとくらい文句を言ってもいいかな。······いや、やめておこう。嫌われたくはない。 ご飯を作り終わり、ソファに座って彩葉を待っていた。 「秀ぅ」 「え、な、何」 甘い呼び方。 今までそんな呼び方じゃなかったのに。少ししてお風呂から出てきた彩葉は、濡れた髪もそのままに、後ろから抱き着いてきた。 いろんなことに驚いて思考が停止する。 何だこの甘い時間は。 「秀······セックスするか」 「は、ぇ······?何?どうしたの?お風呂で転んだ?頭打った?」 「打ってねえわ。なあ、いいだろ。ベッド行こうぜ」 ズルズルと寝室に連れていかれる。 「ご飯、作ったのに」 「朝に食べる。いいから抱けよ」 「······どうしたの?」 「何が?恋人とセックスしたいって、普通じゃねえの?」 キスをされ、ストンとベッドに座った彩葉に見上げられる。 「嫌か?」 「嫌じゃない。むしろ······嬉しくて、どうしようかと思ってる」 「お前の好きにすればいい。全部受け止めてやる。俺は、お前に求められることが嬉しいから」 本当に、何なんだ今日は。 背中を屈め、彩葉にキスをして頬を撫でる。 「今日は甘やかしてくれるんだね」 「俺の方が年上だからな。たまにはいいだろ······んっ」 「嬉しいけど、やけにドキドキするよ」 「はっ、ぁ······な、なあ、ちゃんと触って」 彩葉の内腿を撫でていた手を取られ、直に胸に触れるように手を誘導される。 「積極的だし」 「うぁ、ぁっ」 「乳首、感じるようになってきたの?プクってしてる」 「は、何か······意識、したら」 「感じるようになったんだ?可愛いね」 指で弄っていたそこに顔を寄せる。 舌で舐めると、体を小さく震わせて俺の髪に指を差し入れて弱い力で掴む。 「はぁ······んっ、ぁ、気持ちい······」 「彩葉、自分でこっち触って」 「ぅ、そ、それは恥ずかしい······」 「恥ずかしくないよ。見てるのは俺だけ。もっと可愛いところ見せて」 そう言ってキスをすると、恥ずかしそうな顔をしながら乳首に手を伸ばす。 「いい子」 「······お前も、いい子」 反対の手が俺の股間に伸びて、既に勃起してるそれを服の上から撫でられた。

ともだちにシェアしよう!