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第78話 神崎side

今日も立岡を寝かせて、そろそろ俺も眠ろうって時に電話がかかってきた。 掛けてきたのは秀で、立岡を起こさないように寝室から出て電話に出る。 正直秀の話す言葉は滅茶苦茶で、結局何を言いたいのかがわからなかったけれど、言葉を促すと大人しくなって謝ってきた。途中で鼻をすするような音も聞こえたから、多分、泣いていたんだと思う。 立岡には申し訳ないけど、置き手紙を置いて迎えに行くことにした。若にも迷惑をかけて申し訳ないけれど、周りの力を借りないと解決しないこともある。 車をしばらく走らせ、若のマンションの下に着くと、花壇の部分に腰を下ろして待っている秀がいた。車から降りて名前を呼ぶと、途端抱き着いてくる。 その体が冷えきっていて、一体いつからここに居たんだと思う反面、嬉しくなった。そうなってまで俺を待っていたんだから。 たまには年下らしい可愛いところもある。すぐに車に押し込んで震えている秀に着ていたパーカーを渡す。 難しい話は家ですることにして、急いで車を走らせ家に帰った。 そんな、さっきまでのしおらしい秀の態度はどこに行ったのか。 「っ、おい、やめろってば!」 「ん、は······彩葉、彩葉······」 「ぁ、うぁ!」 一緒に風呂に入る事になって、それを甘受した俺も俺だけれど、まさか入ってすぐにこうなるとは思ってなかった。 キスをされて、体を撫でられる。 首筋に降りていって、そこにキスをされチクリと痛みが走る。首を反らして秀の肩を押し、離させようとするけど、それは気持ちいいことだと知っているからか、思うように力が入らない。 「はぁ、ぁ······」 「は、彩葉······舐めてもいい?」 「えっ、だ、だめだ、待て、おい!」 床に膝をついた秀が、太股を撫でてそこに噛み付く。足が震えて立っているのがやっとだ。 「ひっ!汚、いのに······っ!」 「ん、汚くないよ」 太股にキスをされ口が離れたと思うと、今度はそれがペニスに触れた。腰を引いて間抜けな体勢になる俺の腰を掴み離れられないようにされる。

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