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第154話

下着から硬くなったペニスを取り出した。それをまじまじ見てると、「恥ずかしいんだけど······」と秀が小さな声で言う。 「······ん」 「っ!彩葉、無理しなくていいって!」 「む、無理じゃない······!」 秀のそれに触れて、顔を近づけ少しだけチロっと舐めた。何とも言えない味。 「できないって、言ってたのに······」 「······欲しくなったんだから、仕方ないだろ。」 俺も、こんなことするなんて思ってなかった。秀のそれを口に入れて、舌で刺激する。初めてするから下手だろうけど、少しでも気持ちよくなってくれたらいい。 「っ、」 男だから、大体どこが良いってのは分かる。その場所を重点的に刺激すれば、秀は息を詰めて俺の頭をぐっと押し返した。 「出るから離してっ」 「出していいぞ」 手で軽く扱きながら、先端に軽く吸い付くと、秀がビクッと震えて、俺の口の中で射精した。 「ごめん彩葉っ!吐き出して!」 「ん、んぐ······の、のみ、こめない······」 「当たり前だよ!経験値ゼロから一気にマックスになる訳ないでしょ!?ほら、ペッして!」 ティッシュを渡されてそこに吐き出す。 まだ俺にはこれは早かったようだ。 「ほら、口濯いで。」 「······怒ったか?」 「怒ってないよ。」 口を濯ぎ、秀のところに戻る。申し訳なさそうな顔をしているけど、そんな顔をして欲しかったわけじゃない。 「······気持ちよかった?」 「うん、でも······ごめんね、俺だけ······。」 「違う、謝ってほしいんじゃない。なんならもう1回するか?」 「······彩葉が可愛くて、このまま抱き潰そうかと思った。」 「それはダメだ。」 秀がそう言って笑って、俺も釣られて笑う。 少しずつ、元に戻ればいい。いや、今さっきのは元に戻るどころか一気に成長しすぎたけど。 「彩葉は?大丈夫?」 「大丈夫。······寝よう。」 秀の手を引いて寝室に勝手に入り、ベッドに寝転ぶ。 「こうして寝るのも久しぶりだね。」 「もっと近くに来ていいぞ。」 「じゃあ······お言葉に甘えて。」 近くに来ていいって言っただけなのに、ギューッと抱きしめてきた。でも決して嫌じゃない。それどころか心地よくて、そのまま朝まで深く眠った。

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